内容説明
単行本未収録、新発掘エッセイ、多数!!波瀾にとんだ時のなかで醸し出された、愛と励ましに満ちた言葉の数々。希望を失いかけた者に、村岡花子はつねに強く温かく寄り添う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかは
34
なんて素敵な女性だろう。文章からにじみ出る優しさたおやかさ強さ。語りかけるような文章にとりこになったし励まされた。図書館で借りたけれど、手元においておきたいかも。訳したさまざまな本も読んでみたいと思った。2014/10/22
九月猫
25
先に読んだ恵理さん編集の「花子とアンへの道」に抜粋されていたいくつかの花子さんのエッセイがとても素敵で、ぜひ抜粋だけでなくちゃんと読みたいと思って手にした一冊。「花子とアンへの道」に出てくるエピソードも花子さん自身の筆で語られると生き生きと感じる。丁寧で整えられた文章と、とことん他者を慮る精神が素晴らしい。驚きを持って心に残ったのは「続・静かなる青春」で語られる、内面で」烈しい焔を燃やしながら、その烈しさを語り合う相手を持たない孤独。花子さんも若い時にはそんな孤独を感じることがあったのだなぁと。2014/09/24
yasu
10
日々の職業婦人、母親、女性の立場からの視点が素晴らしく、向上心やワクワクしながら生きる術みたいなことをさりげなく教えてくれる気がする。2014/10/29
ニケ
10
村岡花子さんの使う言葉は、とても清楚で親切です。 女学校時代の「火事のおけいこ」がとても印象的でした。つまりは避難訓練の事なんですが、そんなしちめんどくさい言葉は使わなかったと書かれています。 失敗談についても「しくじりばなし」と、とても楽しそうに話していました。他にも台所の効率を良くする改造について必死だった花子さんがとても可愛らしかったです。2014/09/01
pukupuku
9
朝のドラマのようにゆったりとした語り口のエッセイで、現代仮名遣いに読みやすく編集されてはいるものの、読了まで時間がかかりました。ご本人がクリスチャンであったことや、女学校に進んだ ことが大きく影響しているのでしょうが、自分の部屋を持つことや、合理的な家事について、社会に向けて声を上げていたことに驚きました。まだ十分とはいえないところがあるかとは思いますが、今の日本女性の地位があるのは、村岡さんのような女性の尽力の積み重ねによるものが大きいんだろうと思いました。2015/02/11