- ホーム
- > 電子書籍
- > ビジネス・経営・経済
内容説明
■経営学の最強スキル「ケーススタディ」の方法を徹底解説
ケースタディは、統計的研究ではわからないコンテキスト(脈絡や状況)を読み取り、
成功や失敗の理由を明らかにすることができます。
本書は、ビジネス実務家および経営学を学ぶ人たちのためのケーススタディの教科書です。
目次
第1章 「UFOが来る」と信じる人にも理由がある―因果関係を解き明かす事例研究の力
第2章 凋落した教会で起きた「例外的な再生劇」―通説をくつがえした「たった1つの事例」
第3章 新聞社の意思決定に生じた「ねじれ現象」―脅威に直面したときの「慣性の法則」
第4章 ハリウッド脚本家の「創造性判定」―無意識に行われている「2つの判断プロセス」
第5章 「優れた医療イノベーション」が普及しない理由―専門家集団を遮る「見えない壁」
第6章 ベンチャー企業のM&Aにおける「裏切り」―売り手と買い手の「信頼」の非対称性
第7章 ビジネスの実務に役立つ事例研究の方法―「こだわり」と「わりきり」の選択
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
飯田健雄
39
この本は、アメリカ、イギリスで経営学の博士号や修士号を取りたかったら、まず仮説をたて、統計学とエクセルを学びなさいというもの。学術研究論文の基本的戦略構築は、こうですよといってもよい。およそ論文は、統計的処理と検証がなければ、Thesisではなく、Literature Review(文献整理)である。Findingsが既存の理論と合致しなければ、儲けもの(ブラックスワン)ということか。2017/12/24
J
16
ブラック・スワン=ヨーロッパで「ありえない」ことの象徴。この本ではマネジメントの「アカデミー賞」受賞作品を事例に、事例研究の中で「ブラックスワン」を見つけるための方法を示唆。統計学と事例研究の違い、事例研究が持つ有用性について言及。事例として取り上げられているそれぞれの論文はいずれもわかりやすく、初級の入門書ともいえそう。事例を研究することは大事だけど、そこから「ブラックスワン」を見つけ出すための読解力、仮説立案の力が必要なのは当然であり、自分にそこが足りないのは痛いところ。2015/02/02
ポタオ
12
個人的には難しかったです。私が読むにはちょっと早かったです。2021/11/19
牧神の午後
5
ケーススタディという方法論が合って、それは経営学を学ぶ上で非常に有効なんだけど、しっかりとした方法論なしにやってもありきたりになったり、場合によっては、頓珍漢な結論になりかねない。AOMでの優秀論文を題材に、ブラックスワン(ありえないことなんてありえない)をどうやってあぶり出しているのか、アカデミーではなく実務でやるには何を割り切り、どこに拘るのかを解説してくれた、今までありそうでなかった本。勿論、取り上げられた個々の論文、そこでの事例も興味深いんだけど、それだけじゃないってことで。2017/06/25
koji
5
本書の基底は、統計学と事例研究の対比で、事例研究は、ブラックスワン、即ち「ありえない」ことを解き明かすのに向いていると言います。確かに、統計学は今や大流行ですが、「仮説に合うような相関関係」を検証するもので、「はずれ値」を除外する傾向にあります。その「はずれ値」の中に、イノベーションの種があるかもしれない、否むしろ、そこに積極的な意味を見いだせるはずです。ただ、その着想はいいのですが、読みにくいですね。おそらく私が「事例研究の手法」をきちんと理解していないことによるものと思います。もう少し勉強が必要でした2015/06/12