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内容説明
「文弱の貴公子」という八百年来の誤解から実朝を解放する。政治状況の精緻な分析と、和歌への犀利な読み込みが明らかにする「東国の王権」を夢見た男の肖像。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
16
実朝暗殺の黒幕については北条氏も三浦義村の説も否定。筆者は実朝の後継問題について追い詰められた公暁が乱心して起こした単独犯とする。東国に独自の王権を作ろうと模索し、朝廷と関わり積極的に動いた実朝の姿が描かれていたのが新鮮だった。それは金槐和歌集を編纂し、百人一首にも選ばれた歌人としての実朝と相反するものでもないよなあと。あの頼朝と政子の子なのだから、ひたすら激しく、ひたすら強く弱く、ものすごく色々な面があって、才能があったのだと思う。それが一つ一つ潰されて絶望していった暗殺までの数年だったんだろうなあ…。2014/10/10
umeko
12
和歌は苦手なのだが、それでも和歌から実朝の実像に迫ったところが読み応えがあり興味深かった。実朝の従来のイメージが変わり、その最後がこれまで以上に劇的なものとなった。2020/09/26
ジュンジュン
11
源実朝は、鎌倉三代目将軍としては×、歌人としては◎らしい。著者は歴史学と和歌を用いて、そんな彼を積極的に評価しようとする。イメージを覆すのは難しい。マイナスを払拭しようとするあまり、過剰に評価するきらいがある。本書も然り。ただ、著者の愛着をひしひしと感じて、嫌いじゃない。それよりも、和歌を駆使した考察にびっくり!これじゃ史家というより”詩家”?2022/04/29
MUNEKAZ
7
源実朝の評伝。読みどころは「金槐和歌集」をもとに和歌から実朝の内面に迫った部分。賛否もあると思うが、文弱で薄幸の人というイメージを覆し、父・頼朝を超えようと苦闘した将軍・実朝の像が導き出されている。また著者は「柳営亜槐本」の筆者を足利義政に比定しているが、そうだとすれば幼少で将軍になり、御家人の統制と自身の権威確立に努めた実朝の生涯を義政はどう眺めたのだろう。自らに重なる部分も多かったのではないだろうか。2019/01/30
通りすがりの本読み
6
昔読んだ本を登録。これまで源実朝のイメージが文弱で政治を投げ出して和歌に逃げたイメージを持っていたので武家の将軍なのにカッコ悪いと思ってましたが、本書を読ん政治に積極的だったりと武家の棟梁な一面を知れて一気にイメージが変わりました。おかげで鎌倉時代の推しの一人になりました。
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