内容説明
「タカハシノヤツ……」夜の新宿で恋人とデートをしていた草西英の前で、中年男が死の伝言を残して死んだ。男は富山県にある養護学園の園長代理だった。警視庁・岡部警部は、英からの通報をもとに捜査を始める。やがて新宿の事件は、倉敷のアイビースクエアで起きたOLの服毒死と繋がる――。美しい倉敷の風物を背景に、東京、富山にまたがる謎に挑む旅情推理の傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
14
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/12/post-08d8-1.html2018/12/07
クルミ
10
警視庁・岡部警部が関わった事件。夜の新宿で恋人とデート中、草西英(くさにし ひかり)の前で倒れて死んだ男が呟いた言葉。「タカハシノヤツ・・・」恋人の言いなりに黙ってその場を離れたが、気になって警察に電話。そこから電話で岡部と話す事になり、最後は岡部の前に姿を現す。犯人の見た目もあるかもしれないが、英があまりにもお人好しすぎる。2025/12/09
MASA123
9
1984年の作品、人気の観光地「倉敷」を舞台にした旅情シリーズ。新宿と倉敷の殺人事件が重層するので、読み進めると、登場人物がどんどん増えていく。それでも、わかりやすい場面展開、巧みな人物描写(名前もおぼえやすい)などに助けられて、多くの人物がかかわってもストレスなく理解できた。最近のミステリーは、この人だれだった、と混乱することが多く、自分の理解力が衰えたのかと思ったが、それもあるけど、書き方も未熟な気がする。 2023/07/30
えるもる
5
思わず警察に電話したり、自分の目の前で死んだ人の墓参りに行ったりする英が健気でかわいかった。父の玉俊のキャラが良かった。ちょっと怪しいと思っていた人が、やはり黒幕だった。今度、録画しておいたドラマ版も観るつもり。2018/02/09
よっぺー
5
二つの事件が次第に交錯していく。よくある展開だけど、どう交わるんだろうというワクワク感が堪らない。倉敷の情景が詳細に記されていて、旅情感たっぷりなミステリーだった。岡部警部は浅見光彦に負けず劣らず名探偵だなぁ。2014/10/04




