GPIF 世界最大の機関投資家

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GPIF 世界最大の機関投資家

  • 著者名:小幡績【著】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 東洋経済新報社(2014/07発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492396063

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内容説明

危うし、年金財政。130兆円の運用資産改革はアベノミクスの救世主にはならない。
2014年4月までGPIFの運用委員を務めていた著者が、知られざる世界最大の機関投資家の全容と、
あるべきGPIF改革について説く、緊急提言の書。

安倍政権が株価引き上げのネタとしてGPIF改革を利用したかどうかは議論しません。そんなことはどうでもいいのです。大事なことは、GPIFというものの存在を、国民が突然意識したのですが、それが何かもどのようなものかもまったく知らない。そして、政権はそのGPIFを大きく変えようとしている。しかも、まさにいますぐに、です。これは危険です。私は4月22日までGPIFの運用委員というものをやっていました。運用委員を運良く退任して、ある分野の守秘義務は依然あるものの、自由に記述できる立場にある私が、いまできることは、GPIFの理解を少しでも幅広く多くの人と共有することだと思うのです。したがって、理解が浅く、誤りもあるかもしれませんが、とにもかくにも、全力でこの本を緊急出版することにしたのです。  (「まえがき」より抜粋)


【主な内容】
第1章 GPIFとは何か
第2章 年金制度とGPIF
第3章 GPIFという組織
第4章 GPIFの運用方針と目標運用利回り
第5章 年金制度と資産市場の断絶
第6章 公的年金のくびき
第7章 国債と分散投資
第8章 低金利革命
第9章 国民によるわな
第10章 GPIFは必要か?
第11章 GPIFのガバナンス改革
第12章 透明性と説明責任
第13章 GPIFの運用とガバナンス
第14章 GPIFは良い運用者か?
第15章 意外と素晴らしい国債とそのリスク
第16章 あるべきポートフォリオ:日本株は買うな
第17章 リスクとは何か
第18章 GPIF改革私案

目次

GPIFとは何か
年金制度とGPIF
GPIFという組織
GPIFの運用方針と目標運用利回り
年金制度と資産市場の断絶
公的年金のくびき
国債と分散投資
低金利革命
国民によるわな
GPIFは必要か?
GPIFのガバナンス改革
透明性と説明責任
GPIFの運用とガバナンス
GPIFは良い運用者か?
意外と素晴らしい国債とそのリスク
あるべきポートフォリオ:日本株は買うな
リスクとは何か
GPIF改革私案

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

82
130兆円もの巨大資産を動かしているから、個人の資産運用とは縁のない世界かと思いきや、案外そうでもない。パッシブ運用とかアクティブ運用とか運用手数料の話とか、資産運用中級者の人が知りたがるようなエッセンスが書かれている。あと「2100年まで安心の積立金」が、2030~40年ごろに枯渇する可能性がきわめて高いとのこと。そうか国債の実質利回りの想定値と実績値の差か…。2015/06/12

けい

58
今や世界の経済を動かすと言っても過言ではない、130兆円(いったいいくらだ)の潤沢な資金を背景に持つ世界最大の機関投資家GPIF。その内政府が国民丸投げで個人で運用してねと言いださないかと考えたりして(筆者が本書内でこのことに触れていたので笑ってしまいました)勉強のため読みました。GPIFという組織の内容や現状、問題点をくどいほど繰り返し説明しているので、読みにくくはありますが、ある程度理解できました。現状結成から昨年までに35兆円超の運用益を上げている事も事実。これからも注目していきます。2014/12/01

たかしくん。

31
GPIF、曰く、政府が公的年金制度の運営の中で生じた剰余金を積立金とした資金を管理運用する専門組織。ゆえに、「安全かつ効率的」かつ「目標利回り」と相矛盾する目線が両立するする難しい組織。著者はその運用に関し、これまでの国債偏重からの脱却と、新しいポートフォリオの基本線を提唱します。いわゆる年金運用とは、年金加入者(=国民)の「リスク許容度」に懸っており、そこで重要なガバナンスが「透明性」と「説明責任」。巨大な組織ゆえの宿命ですかね。「投資は変化に賭け,運用は変化に備える」この言葉が印象に残りました。2015/05/11

ヒデミン@もも

30
難しかった。でもわかりきっていることを難しい言葉で表現しているようにも感じた。しかしどこにいくんだろう私の積み立てた年金。結局、公的な投資をしてるってこと、投資を毛嫌いする友達はわかっているのかなと、本の内容とは関係ないことを考えた。2014/09/14

Willie the Wildcat

27
旬なトピック、GPIF。GovernanceとPortfolioに焦点。前者は、政治・経済ではなく投資SMEの関与と、結果の妥当性。SODの観点でも確かに疑問符。後者のPortfolioの妥当性は意見が分かれるところ。確定拠出年金制度同様に、選択肢は求めたいところだが、130兆円!のお財布・・・。現実的ではないか。(汗)一方、振り返って投資家(つまり我々国民)の義務・責任。認知度向上は必須。運用利回りの改善策の具体性が若干弱い印象だが、GPIF元運用委員ということもあり、現状課題等の理解が深まった。2014/11/10

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