SHELTER/CAGE

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SHELTER/CAGE

  • ISBN:9784062838764

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内容説明

先進的な試みが多くなされている民営刑務所。そこへ新たに配属された河合凪は、刑務所の中であたかも自由であるかのように振舞う受刑者・阿久津真哉に奇妙な違和感を覚えていた。ここは檻(CAGE)なのか、避難所(SHELTER)なのか。語られる囚人たちの罪と罰――真実は、管理する者とされる者の境界を、ゆっくり溶かしていく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フキノトウ

30
とても読みやすい作品でした。辛い過去がある新人女性刑務官・凪や、刑務所でなぜか自由を感じさせる囚人・阿久津や、贖罪の気持ちからひたすら遺族へ手紙を送り続ける山本や、過去に関わった事件を引きずる刑務官・北田や、化け物と世間から叩かれる犯罪者の弁護をすることになった弁護士・高塚。読み出したら止まらなかった。読後感は、不思議と暖かい気持ちになりました。2014/09/23

おれんじぺこ♪(15年生)

27
表紙がちょっと好みじゃなかったのですが、アンソロジーで気になった作家さんだったので手にしました。刑務所の中の話だったのでどうかなとも思ったけれど、なかなか面白かった。表紙が違ったら手に取る人ももっと多いのに…なんて思ってしまったけど。2015/08/18

なな

19
刑務所の話。反省して更正できる人はやはり少ないんだろーな。2022/02/11

タカギ

19
刑務所の話。過剰に暴力的なシーンはないのでご安心を。新任女性刑務官、飄々とした男性受刑者、眼鏡のクールな刑務官、美人女医、弁護士、凶暴な受刑者、被害者遺族に手紙を送り続ける受刑者。登場人物は多くも少ないと思うけど、誰もモブではないところが良い。報復殺人を犯した受刑者の「俺全然反省してねえんだけど。更生が収容の目的なら、果たせてないんだけど」という思考について。確かに私の感覚でも、受刑者が更生するに越したことはないけど、刑務所に望んでいるのは世間との隔絶という罰を与えるほうかも、と思った。2019/01/14

純子

9
刑務所の中のことなのでもちろん楽しい話ではない。なのに読みやすく、ページを繰る手が速まる。刑務官や受刑者のそれぞれにスポットを当て、分けて書かれているのが読みやすさにつながったのかな。読むにはよかったが、実際に働くみなさんにはやりきれないしんどさがいくらでもあるのだろうなと思う。2023/05/21

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