内容説明
いつの日か、この日本で本物のウイスキーを造る――。大正7年、ひとりの日本人青年が単身スコットランドに渡った。竹鶴政孝、24歳。異国の地で、ウイスキー造りを学ぶ彼は、やがて生涯の伴侶となる女性リタと出会う。周囲の反対を押し切って結婚した二人。竹鶴は度重なる苦難にも負けず夢を追い、リタは夫を支え続けた。“日本のウイスキーの父”の情熱と夫婦の絆を描く。増補新装版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
212
今晩はブラックニッカにしませうね。 いやはや、駆け足でした。正孝はドラマを産み過ぎたので、小説に納めると、そうならざるを得ないのですね。 正孝の運や努力、勤勉さもさる事ながら、ウヰスキーへの忠誠が胸を熱くします。 本国日本に本物のウヰスキーを持ち込み、その文化を開花させてくれてありがとう(*˙˘˙)♡。 リタさんも正孝を支えてくれてありがとう(*˙˘˙)♡。 後、もう1人の立役者、摂津酒造の阿部社長は報われたのでしょうかね?そればかりは気掛かりです。2022/01/07
優希
71
一途に夢を追いかける姿が格好良かったです。ニッカウイスキーを操業した竹鶴政孝の不器用だけれどまっすぐさが伺えます。単なる西洋に憧れているのではなく、本気でウイスキーを愛しているのが伝わってきます。妻・リタとの絆も素晴らしかったです。マッサンの想いの強さ、夫婦愛に心打たれます。ウイスキーの歴史も知れたのも面白かったです。2014/12/26
kinkin
61
ドラマ「マッサン」の元本かな。ドラマは観ていなかったが人気があったようでいつか観てみたいと思った。内容は生い立ちから彼の人生を辿る形で書かれていたが若干ダイジェスト的な内容にも思えた。とはいえウイスキーが好きだった私(去年から禁酒中)には興味深く読むことができた。質のよいモルトウイスキーの香りと味がよみがえってきた。2015/08/01
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
54
ウイスキーとは名ばかりの模造品が横行する時代、単身スコットランドに渡り、日本のウイスキーの礎を築いた竹鶴政孝。いたずらに西洋の真似をする西洋かぶれではなく、ウイスキーをこよなく愛し、ウイスキーに捧げたその生涯が淡々とした筆で記されています。事業が上手くいかず苦しい中、二人で支えあった妻リタとの夫婦愛もまた素晴らしい。ウイスキーの歴史も知ることができ楽しく読ませていただきました。★★★★2014/12/03
エドワード
46
洋酒の印象と言えば、ビールはとりあえず陽気、ワインはなごやか。ウィスキーは重厚で、食事とともに飲む酒ではない。酒そのものを愛でる。マッサンこと竹鶴政孝は、朝ドラの亀山クンのような辛気臭い男ではなく、学究肌で頑固者。決めた道を迷うことなく真っ直ぐに進む。一本気過ぎてこれではドラマは全然面白くないので、事実と相違する点が相当あるがやむをえないか。リタさんとの国際結婚、何年も原酒を作るのみで、商品化が後々回しとなれば、周りの理解を得るのに相当苦労しただろう。根っからの商売人、鳥井信次郎との対比が興味深い。2014/11/10
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