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内容説明
子どもとの距離感に悩んだら――「ふぞろいの林檎たち」「岸辺のアルバム」……家族を見つめ続けた脚本家が語る親子論。わが子も他者であり、親の思いどおりにいくものではない。個々の魅力に気づき、その違いを財産だと思って喜ぶべきではないかと著者はいう。大事なのは「時代の基準」ではなく「その子の現実」。「親が子供にしてやれることの基準」は、「他ならぬその子」にしかないのだということ。「一般的基準を忘れて愛する」「言葉より深いものを子供は読みとる」「人生の意味」……子供が教えてくれる大切なこと。それは親をも育んでくれる。子供は親の成熟する場所だった――。私たちは弱い存在で、なまの真実には耐えられないところがある、などと思うことがあります。(中略)私は子供の「?」を、大切にしてあげたいと思う親でした。本当のことだけをいうように教育するなんてことはできないという思いがありました。(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃん
9
子育てに対して、優等生な母を求められがちな息苦しさを感じる中、少しばかり放任だっていいし、分かり合えなくてもそれが普通だよと、おおらかな気持ちにさせてくれる本。山田太一さんの書くドラマの、なんとも切なく優しい世界がにじみでて良いです。ただ、真剣に子育てに悩んでいる時に、特効薬になる本ではないと思います。タイトルが1番ためになる言葉かも笑2019/09/17
ひとひら
6
★★★★穏やかに優しい口調で説く育児のあれこれ。闇の部分が成長させるというのに大きく納得。距離感が大事ですなぁ。2014/08/11
しゅんぺい(笑)
5
目次をぱらぱらっと読んだことがあった、絶対おもしろいと思っていた本。 新書版になったということで、借りて読んでみました。 ちょっと読みづらさはあったけど、バランスがとにかく良くて、すごく好きな内容。 いろんなことを好き勝手にしゃべって、結果「矛盾は付き物です」みたいなところが、すごく好き。そういうもんだよなぁ人間は、って思う。2014/07/12
みのにゃー
5
だいぶ前に別の人の講演でも「親は衣食住を与えること以外、干渉しすぎないこと」と聞きました。同感。人間のみっともないところも含めて愛しむ視線に筆者の温かい人間性を感じました。2014/07/01
おはなさん
4
図書館の本。そうだなぁそうだなぁと頷きながら読んだ。2021/12/19