PHP新書<br> なぜローカル経済から日本は甦るのか - GとLの経済成長戦略

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PHP新書
なぜローカル経済から日本は甦るのか - GとLの経済成長戦略

  • 著者名:冨山和彦
  • 価格 ¥730(本体¥664)
  • PHP研究所(2014/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569819419

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内容説明

グローバルとローカルの経済圏を区別せずにその施策を考えていたため、格差問題が生じ、日本経済は停滞してしまっていた。グローバル企業がいくら稼いでも、日本経済全体の占有率は3割にすぎない。雇用にいたっては、2割程度である。残り7割のローカル経済圏が復活してこそ、初めて成長軌道に乗ることができる。内容例を挙げると、「GとL」を理解すれば格差問題の実相も見えてくる 日本のグローバルプレーヤーが長期的に後退してきた本当の理由 大企業と中小企業ではなくグローバルとローカルで分ける ほとんどの産業がローカル経済圏のプレーヤー 「コト」消費の時代の到来で「GもLも」戦略に追い風が吹き始めた等々そして、今、労働市場で人類史上発の巨大なパラダイムシフトが起きている、と著者は主張する。GDPや企業の売上が緩やかに減少していく中で、極度の人手不足が起こっているのだ。日本経済復活へのシナリオを明らかにする一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あちゃくん

77
グローバル化・新自由主義的な流れと、里山資本主義的な流れがある中で、どう考えたらいいんだろうと整理がついていなかったのですが、この本を読んである程度スッキリしました。グローバル化からの直接的なトリクルダウンによる恩恵はそのグローバル(G)とローカル(L)が分かれていくのでなかなか難しいけど、それでもGとLで分けて考えて、それぞれにあった対策を取りつつ、バランスを取ればいいんだという指摘になるほどとうなずきました。2014/12/28

5 よういち

74
日本の企業の7割が属するローカル経済圏の再生が経済成長につながると主張する本。◆誰にた対しての主張かは定かではないが、ローカル経済圏の再生方策はけっこうエゲつない。そこまで必要なのか。必要なのだろう、今の日本には...◆モノを扱うグローバル経済圏き製造業やIT産業が中心。コトを扱うローカル経済圏は公共機関、小売業、非製造業が中心で雇用の7割はここにある。◆ローカル経済圏では、企業の淘汰が起こりにくい。従って、事業と雇用を生産性の高い企業に集約すべき。◆地域の賃金をあげれば生産性の低い企業は淘汰される...2018/12/07

WATA

62
日本の企業を製造業などのグローバル競争企業と小売業などのローカル企業に分け、それぞれに必要な政策案を提示した書。特に地方のローカル企業の課題分析と処方箋が具体的で良い。要約すると、少子高齢化に団塊世代の引退が重なる→この先20年ぐらいは需要減少を上回る勢いで地域の労働力が減少→労働生産性を上げないと地域サービスの質と量が維持できない→生産性の低い企業の合併や廃業を促す必要がある→そのためには社長家族の個人保証の取り立てに制限をかけて・・・という具合。こういった本には珍しくしっかりと考えて書かれた良書です。2014/08/29

Miyoshi Hirotaka

49
野球をするからといって、甲子園で活躍し、プロになり、さらにMLBデビューという狭き門を夢見る必要はない。経済の世界もこれと同じ。機能としてグローバルにネットワークを持つことは大事だが、経済は圧倒的にローカル。それには、中小企業を潰さないという人余り時代の社会政策により延命を続けるゾンビ企業に対し、淘汰の法則を確実に作用させ、地域の最適化を図ることが必要。数十年に一度生まれるかどうかわからないスーパースターを期待するより毎年必ず生まれる地区大会の優勝・準優勝者レベルの経営者の元で業界の集約を進めるべきだ。2015/08/14

こばきよ

45
これ迄個社というかミクロの視点で日本企業の経営者の問題に厳しい意見を向ける本が読んだものはほとんどだった。今回はマクロの視点から、グローバルの世界とローカルの世界とに分けてそれぞれの処方箋を提示している。この切り分けが相当に世の中を分かりやすくする。よくある総論OK、各論反対の世の中で最後はわが身のかわいさで議論をごちゃ混ぜにするから進まない。その中でこの切り分けは明確。ただし、ローカルの世界の処方箋、人手不足に対応するためにの新陳代謝の促進と生産性向上、しかも、労働集約的な産業は難しい。けど腹に落ちる。2014/10/11

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