内容説明
パリで死んだ従妹の遺品を整理するため、彼女のアパルトマンを訪れた清美。そこで見た彼女の秘密……(「パリ症候群」)ほか、長くパリに暮らしていた鮎川賞作家が描く愛と憎悪に彩られた犯罪小説集。日本推理作家協会賞短編部門候補作「青い絹の人形」も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
39
この作品も、本棚に飾ったままでした。本当にこれで棚卸しは終了です。パリー殺人というと、私は人肉事件を想像するのですが、そのような猟奇的なものではありませんが、どうにも感覚が合わせられませんでした。「砂の住人2 依頼人」が面白かったです。2019/04/20
momi
37
「月のない夜に」を読んで気になる作家さんの一人となりました!パリを舞台に五つの短編集!!美しいパリの街並みだが…そこに「女」と「犯罪」を重ねればミステリーとなる!人の心の闇と女達のズル賢い悪意を感じます!!だけど「砂の住人」の話は、何だか切なくかわいそうな話だなと思いました。パリの雰囲気とミステリーがあっていて好みの作品。短編集なので軽くイヤミス感を味わえます!2017/02/10
らむり
36
うーむ、イマイチかな。物語が面白くないのか、ワタシにはミステリーが合わないのか。。2014/07/04
itica
28
「パリ、日本人、死」が共通項の5つの短編集。自殺であれ、他殺であれ、洒落たパリの雰囲気が良く出ていた。それだけに現実感はあまりなかったかな。殺すことに正当の理由がある訳ではないけれど、納得できる(?)死が多かったように思う。「砂の住人1」を裏側から映したような「砂の住人2」、この2つが特に心に残った。ただし、どれも後味が良いとは言えない。 2014/07/05
さいちゃんの母
21
初読みの作家、岸田るり子。パリを舞台にしたミステリー、関わるのは日本人、彼らと何らかの繋がりがあるフランス人。手の内を見せてのミステリー、後だしジャンケン無しで気持ち良い読後感♪砂の住人1だけだったら、まぁまぁで終わったので、パリ症候群と砂の住人2を書き下ろしで加えた構成に(*^.^*)「すべては二人のために」が面白かったのですが、「青い絹の人形」で締めてありました。パリ症候群と題名つけた編集者に拍手2014/10/14