幻冬舎時代小説文庫<br> 冬青寺奇譚帖

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幻冬舎時代小説文庫
冬青寺奇譚帖

  • 著者名:中村ふみ【著】
  • 価格 ¥679(本体¥618)
  • 幻冬舎(2014/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344422117

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内容説明

「幽霊寺」と噂される深川・冬青寺の一風変わった和尚・雨柳は、法力と天性の人たらしの才で、成仏しきれぬ物の怪たちを慰めている。そんな雨柳がひょんなことから、連続する付け火の真相を追うことに。仲間とともに探索するうち、辿り着いたのは凄まじい怨霊で……。ゴールデン・エレファント賞大賞に輝いた気鋭の著者による冒険時代小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

papako

72
これは楽しめた!江戸時代の荒れ寺、飄々とした人たらしの和尚・雨柳。気風の良い元人気芸者の夢吉、早くに父親を亡くして始末屋として働く冴たちが、行き倒れの仇持ちの彦四郎を助けたところから物語が始まり、そこに蔦屋や写楽が絡められていく。連続する付け火、犯人は知っている少女?犯人は恨みに凝り固まった悲しい女性だった。全編に恨みを持ち続ける虚しさや悲哀、それでも恨まずにはいられない想いが込められる。彦四郎の仇はまさか和尚?だけどラストはあったかい終わり方でした。この作者らしい気持ちの良いお話でした。2021/07/19

ゆきちん

31
裏閻魔の作家さん。江戸物ファンタジー。化け寺冬青寺(そよごじ)の医者兼生臭坊主の雨柳。桜の精。女郎屋の主で元芸者の夢吉、借金取立て屋の冴、行倒れで仇討中の絵師の彦、焼けた長屋から姿を消した少女美代。元公家の美貌の尼。淡い恋心。江戸で続く付け火。忠臣蔵。身分違いで添えなかった怨み。犬の群れ。こんなにいっぱいで、物語は展開して、びっくりして、びっくりして、きれいにまとまってスッキリ面白いんだけど…詰め込みすぎ!上・下巻くらいでじっくり裏まで読ませて欲しかった。筆力がある作家さんなのに!なんかもったいない。2016/06/16

はつばあば

28
何も考えずに娯楽小説に浸れるのもいいものです。いなせな女が、主人公の脇を占める。・・・年齢が上がるにつれておっさん化してきた(;一_一)。恥じらう乙女今は昔。2014/08/25

*+:。.もも.。:+*

15
冬青寺の雨柳和尚が巌寺の愚浄のご先祖様って設定でいいのかな?写楽や馬琴が実は…っていう設定も面白かったし、これ続きを書くつもりの終わり方だと思う。こんなファンタジー色の強い作品を時代小説文庫で出しちゃダメでしょ。表紙の絵も魅力を感じないし。4年前の刊行だからか、書店に無くて出版社からの取り寄せになったが、手元に届くまで3週間ってどんな連絡方法なんだろう?幻冬舎の売る気を全く感じられない。他の出版社の別レーベルなら続きが出せるんじゃないか?ったく勿体無い。2019/01/02

みゃ

14
★★★☆ 大好きな『裏閻魔』の作家さん。あらすじから物の怪や幽霊絡みのものを期待していたけど連続火付けの真相を追う話がメインだった。面白いのは間違いないんだけど、事件の元となる怨念の主にあまり同情できなかったのと詰めの展開が駆け足なのがちょっと残念かな。正体が謎に包まれた絵師写楽を実は〇〇でしたと登場させる手法とか上手いなぁと思う。皆さんも言っておられるが表紙の微妙な絵でかなり損している気がする…^^;2019/01/28

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