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内容説明
大政奉還後に模索されていたという「徳川慶喜による新政府構想」、正憲皇太后の夢枕に立った坂本龍馬の亡霊とは? いまだミステリーの多い幕末・維新の真実に、御三卿筆頭・田安徳川家第11代当主が迫る。
目次
第1章 倒幕の先鋒・薩長の怪(薩摩藩興隆の陰にあったお由羅の呪い 長州藩再生の原動力となった関ヶ原の怨念 ほか)
第2章 朝廷をめぐる怪(条約勅許奏請で魔界に足を踏み入れた幕府 公武合体の巨魁・中川宮の不穏な噂 ほか)
第3章 幕末擾乱の怪(天狗党処刑地に残る身の毛もよだつ言い伝え 真夜中の惨劇―龍馬暗殺の真犯人は誰だ ほか)
第4章 戊辰戦争の怪(無念の首が空を飛ぶ―赤報隊偽官軍事件 謎また謎の江戸城無血開城 ほか)
第5章 明治新政府の怪(皇后の夢枕に立った龍馬の霊 幕末維新最大の謎、靖國神社の摩訶不思議 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
44
著者は田安徳川家の宗主で、一方薩摩、江戸末期の皇室、さらには岩倉具視との血縁もあるとのこと。したがって徳川に偏らず、バランスよく幕末・維新時の出来事について書いている。いわゆるトリビア本と言えるが「怪」のタイトルほどは強烈ではなく、手短なネタ本としてサクッと読める。例えば諸説ある坂本龍馬暗殺真犯人についても、一通り紹介し、結論は断定せずに、でもおかしいと思うものは批判している。孝明天皇暗殺説については、根拠を挙げて批判。特に岩倉具視妹説は時期が合わないと切り捨てる。歴史研究というより読み物として楽しむ本。2021/04/18
Kentaro
31
慶応三年十月十五日の大政奉還で、徳川政権は終焉を迎えたと一般には信じられているが、二百六十五年におよぶ幕藩体制には終止符が打たれたが、大政奉還をしたのちも慶喜の影響力は低下するどころか、むしろ以前より高まった。 朝廷は、政権を返上した慶喜に対して、「しばらくのあいだ政務を委任する」と言い出したのである。朝廷には政治・外交を取り仕切る力はなかったし、薩長いずれかの藩主が日本の盟主になったとしても、国をまとめていくのは困難だったからだ。薩長や公卿の岩倉具視らは、当然ながらこれに反発し、討幕派主体の新政府が発足2019/11/28
もりやまたけよし
18
徳川の人だから知っていることを交えて明治維新をサラッと復習する感じの本でよくまとめてある。統治側の立場がよくわかってスッキリした。多くの明治維新本が破壊する側からの見方で読後感がよくない中、気持ちのいい終わり方だった。2023/05/21
roatsu
16
幕末の有名人や、顛末が公知の事実と認識されている大事件でも検証すればその裏には不可解な「怪」があり、それらを無視して主に勝者の手で結論ありきの定説化がなされていることがよくわかる。個々の事象から幕末史全体に目を向ける資料として、また歴史と合理的に向き合うことの至難さを感じる一冊としても意義深い佳作と思う。田安徳川家の当主としては倒幕に関する事柄は痛恨事だと思われるが、筆致は激さず淡々とどこか鷹揚な優しさも感じられ、殿様という選良の凡俗とは違う思考を垣間見る思いで印象深かった。2016/04/26
Hiroki Nishizumi
5
ちょっと説得力が無い。徳川という名だけでバイアスが掛かっていると思われるのだからそれを乗り越える材料が必要だ。しかしそのあたりをあまり分かっていないようで、根拠なく否定したり、推測で終わっている内容が多い。ちょっと残念。2020/02/20
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