内容説明
なぜプロ棋士は敗れたのか?
プロ将棋棋士とコンピュータが真剣勝負を繰り広げる電王戦シリーズ。今年おこなわれた第3回大会は、プロ棋士側の1勝4敗に終わった。かつてはルールすら守れなかったコンピュータは、いかにしてプロ棋士を凌駕したのか? そして、現役のトップ棋士たちはこの結果に何を思うのか――? コンピュータ将棋に精通する著者が、丹念な取材のもとに書き下ろす迫真のルポルタージュ。
■目次
第一章 開発者たちの描いた夢
第二章 プロ棋士挑戦への道――電王戦前夜
第三章 老棋士の奇策――第一回電王戦
第四章 プロ棋士が敗れた日――第二回電王戦
第五章 リターンマッチ――第三回電王戦(1)
第六章 決着――第三回電王戦(2)
目次
第1章 開発者たちの描いた夢
第2章 プロ棋士挑戦への道―電王戦前夜
第3章 老棋士の奇策―第一回電王戦
第4章 プロ棋士が敗れた日―第二回電王戦
第5章 リターンマッチ―第三回電王戦(1)
第6章 決着―第三回電王戦(2)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びす男
30
9×9の盤上で繰り広げられる戦いの世界に、激震が走った。プロの棋士がコンピュータに敗北を喫したのである。 この本は、「最高のゲーム」に情熱を燃やす棋士とプログラマー達の群像を描くことで、将棋界が受けた衝撃を生々しく表現すると同時に、「知性」「人間」という存在自体にも新たな角度から光を当てた一冊となっている。 非常に面白く、一日で読み終わった。 あとで書評を書きます。2014/07/23
太田青磁
22
機械に将棋をやらせたら、人間が負けるに決まっている・Bonanzaは江戸時代からの数万局以上にも及ぶ棋譜を教材とした・アカデミズムの世界に生きる保木にとっては、研究成果を公表することは、ごく自然な行動・自身よりもボンクラーズが強いという、厳然たる事実・佐藤は頭を下げ、投了の意思を示した・引き分けで泣いた人間は、どれくらいいただろうか・人間側が一回も勝っていない状況だったので、勝たないといけないという思いが強かった・プロならば、森下さんのように指したいと思うはず・このまま終わりにしても誰も納得しないでしょう2014/06/09
ライアン
21
人間対コンピュータといってもコンピュータ側の将棋ソフトを作ったのもまた人間。そのソフトを作った人間たちにスポットをあてた作品。ソフトにも個性があり、また作った人の人間くささが出て面白かった。人とコンピュータという対戦自体が異種格闘技戦であるから対戦ルールやその結果をどう見るのかは難しいよね。でも人と人の闘いと考えればまた違った見方が見れるのかも。2016/10/09
しーふぉ
16
コンピュータソフトにも個性があって面白い。GPSクラスタは衝撃だった。A級棋士の三浦に何もさせずに完勝だったから。 ponanzaのアマ強豪相手に166連勝もまた凄い!2016/07/31
Gamemaker_K
15
コンピュータ側の指した手が新しい定跡になるかも、な状況だそうで。強い弱い以前に、もうコンピュータは将棋に対して「貢献」しているってことなんだよね。というわけで、自分も遅ればせながらプログラムをすこーしずつ勉強してはBonanzaのソースコードを見てなんか一つ作ってみたいなあと、人生の目標をこっそり設定して見るわけですよ。2014/07/23