内容説明
財務省の若手官僚が自殺を図った。遺されたノートには昭和初期の経済政策が綴られていた――彼の真意とは? 国会議事堂、日銀、マスコミ、金融市場を舞台に、経済の裏側に巣喰う禍々しいものの正体に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lara
75
幸田真音氏の作品には珍しい、ホラー経済小説。短編6作品。ホラーと言っても、猟奇的、恐怖を煽る、そんな作品ではない。ただ、舞台となるのが財務省、テレビ局、国会、巨大銀行等で、そもそもそこで働く人たち、関係者は、欲得まみれの妖怪みたいなものかもしれない。2023/04/16
いたろう
44
短編6編。真音さんには珍しいホラー。その舞台は、国会議事堂、日本銀行、メガバンク、財務省、テレビ局、そして、与党の幹事長室と、真音さん得意の経済・金融の現場から、政治の舞台、経済分野の報道の現場まで。まるで都市伝説のような話が連なるが、そもそもが、魑魅魍魎が跋扈する金融、経済、政治の場で、怖いのは、この世のものならぬ存在なのか、はたまた、そこにいる人間そのものなのか・・・。その世界そのものが、実態が見えないホラーの世界なのだから。2016/09/11
shiozy
12
スーパーに買い物に行ったついでに本屋さんへ寄った。時間がなかったので、中身も確認せず、タイトルを見て二冊速攻で買って帰った。あちゃー、二冊とも既読本だった。本書は、日銀や議事堂や財務省などそれらしい標題がついているが、幸田真音らしからぬ怪奇ものである。どこか尻切れトンボ風な終わり方で少々物足りない。焦るとろくな買い物をしないという典型である。(涙)2015/04/24
luther0801
8
金融ホラー短編集。全部、オチがよく分からなかった。2015/12/21
ジーク
8
階段と怪談ですか…。全ての話が絡み合って、で、うーん。個人的には金融市場の窓が良かったかな。2014/08/05