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内容説明
鳴り物入りで始まり、開始当初はそのパフォーマンスに将来の好況到来を期待させたアベノミクスも、そろそろ、その正体をあらわしてきたようである。株価の上昇も、円安傾向も影をひそめ、さらにこの4月の消費税増税によって、国民には好況到来の気配さえ感じられなくなっている。日銀による「異次元緩和」はいったいどこへいったのか? 世の中は、相変わらず、デフレであり、急激な変化もありそうもない。これはどういうことなのかを、該博な知識と多くの歴史的事実やデータによって説き明かしたのが本書である。本書を読めば、どんな国においても、経済政策というものは無益であるか有害であるかのどちらかだということが、はっきりとわかる。経済エリートたちのから騒ぎに騙されないために、必読の一冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mit
6
ツッコミどころ満載で、文章に品がなく、読むとイライラするけれど、一理ある面も:中央銀行や政府の今の金融政策は無意味かつ有害で、歴史的にデフレこそ平和で繁栄の時代だった。景気変動に介入する必要はなく、銀行が破綻しても放置すれば自然な経済均衡に落ち着く。インフレは戦時需要や金持ちが儲かるためのもので、インフレ誘導は実体経済から遊離し、バブルとその破綻を引き起こす。アメリカでは企業の寡占化が進んでおり、自由競争から遠ざかった不公平な社会が実現しつつある。現代の錬金術師である経済学者は、悪気がない分有害である。2014/06/24
まゆまゆ
1
市場が参加する人の思惑で動く以上、景気循環を避ける手段など存在しない。逆に循環を妨げているのが経済政策、金融政策である。……うーん、だからといってなにもしないことが最善と言いきれるのはどうかと思うけど。企業の利益率が低い方が社会が豊かであり、高いと貧富の差が激しい、との指摘には一理あるように感じる。2014/08/19
ボビーN
0
面白いのだが、そこまでどんな政策にも意味がない、と言い切れるのだろうか。2015/05/10
arinoko1979
0
結構なボリュームの本なので要点をまとめるのは難しいですが「あらゆる経済政策は有害か無益だ」と主張したいようです。またデフレ肯定論(p24)も述べています。このように通常の経済学とは違う考え方を述べられています。 私にはその是非がわかりませんが、いろいろな視点の考え方を得るという意味で手にとって読んでおくと良いと思います。 2014/06/21