角川ソフィア文庫<br> 能、世阿弥の「現在」

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角川ソフィア文庫
能、世阿弥の「現在」

  • 著者名:土屋恵一郎【著者】
  • 価格 ¥594(本体¥540)
  • KADOKAWA(2014/05発売)
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  • ISBN:9784044080075

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内容説明

面、装束の記号的な意味、序の舞の身体、ドラマを生み出す仕掛けとしての夢、世阿弥の言葉「花」「離見の見」「幽玄」。能のさまざまな側面に切り込み、演劇空間の「現在」がどのようにつくられるのかに肉薄する。

目次

1 身体へ(面―仮面と身体 序の舞―テキストの空白 一調二機三声―「声」のメカニズム 装束―モードの体系 観世寿夫―私の記憶のなかで)
2 テキストへ(橋―都市への回路 夢―メタ・ドラマ論 物狂い―子供の領分 修羅―「死」のナレーション 「源氏物語」―解体論)
3 世阿弥へ(幽玄―中心としてのセクシャリティー 離見の見―ホリゾントの不在 男時・女時―「都市」の感覚能力 芸―人生論の書き方 花―メタファーの位階)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中年サラリーマン

12
能をある程度知ってる人向け。信長が踊ったやつ?ぐらいのうすーい知識しかない僕には正直よくわからない。ただ能は僕らがいる世界とその周りにある世界、例えば「狂気」「夢」「あの世」などと交信しがちなもんなんやなぁっていうのは理解した。世阿弥には足利義満、利休には秀吉。突出した人物を排出するには、突出した財源をもつ人物も必要なんだね。2014/08/16

nobi

8
1977年5月東京南青山、銕仙会能舞台での観世寿夫とジャン・ルイ・バローの競演。その熱気を伝える「観世寿夫」の章は、スピード感ある熱い筆致のこの書の中でも最も刺激的。バローの一人三役の完璧な変身と寿夫の所作を前に筆者は激しく思考する。ついには「檻のなかへと飛び込んでいく動物のよう」とバローの名人芸を指弾し、寿夫の身体表現を「姿は変わらないのに、それ自体が変化していく」と見事に言語化する。発声、面、装束等々への切り込みも鋭く、世阿弥、利休の「不安への構え」が「抽象の世界を呼び寄せる」という芸術論にも拡がる。2015/04/12

はちめ

1
本業が法哲学なので、身体論を自然の身体、意識の身体、自由の身体とヘーゲルの弁証法的に展開するなどと表現するが、案外解りやすかったりする。理解できているわけではないが名著なのではないかと思う。2017/01/02

O. M.

1
能の技術論、世阿弥の芸術論などについての分析。著者はこの分野では有名な研究家のようですが、私は始めて読みました。大変興味深く、能への新しい向き合い方を与えてくれます。ただ、その斬新な主張のせいか、私の勉強不足のせいか、十分に理解できなかったところも確かにあり。上級者向きでしょうか。2014/09/23

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