講談社現代新書<br> 変わった世界 変わらない日本

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講談社現代新書
変わった世界 変わらない日本

  • 著者名:野口悠紀雄【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 講談社(2014/05発売)
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  • ISBN:9784062882613

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内容説明

過去30年の間に国際経済を取り巻く環境は激変した。しかしながら、日本経済は、電気や自動車などの製造業の輸出に過度に偏重したビジネスモデルを変えることができずに変化に大きく立ち後れた。しかしながら、日本の政治家にも官僚にも、こうした現状認識ができずに、場当たり的な対応を繰り返してきた。成功しつつあるかに見えるアベノミクスも、旧態依然とした経済モデルにしがみついており、本質的な改革とはほど遠い。(講談社現代新書)

目次

経済思想が大転換した
IT革命
市場型経済の復活
中国が工業化に成功した
取り残された日本は円安のぬるま湯に
100年に一度の金融危機
リーマンショック後の世界
日本経済が抱える深刻な問題
制御不能に陥っている日本の財政
アベノミクスは答えにならない
未来を拓くために必要なのは何か?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyoshi Hirotaka

30
社会は数十年周期で大きく変動する。わが国では、技術輸入でイノベーションを起こした最初の波が1920年代に収束。この後に始まったのが第二の波。企業という器を通じて、個人と法人から税を徴収し、工業化を推進する仕組みは戦前に完成した。戦争には間に合わずに平時になってからの高度経済成長を支えたが、この制度疲労が今起きている問題の真因。円安誘導、金融緩和で延命しても、製造業の縮減を止めることはできない。政府に成長戦略を求めることは論外。これからのわが国の産業はグローバルな水平分業、ソリューションへの転換が課題だ。2016/04/03

Kentaro

29
アベノミクスは中身のない、期待だけの経済政策であり、日本が進むべき道を表しているわけではない。 経済の基本的な仕組みを変えなければ、日本経済の復活はない。日本経済が長期的な低迷から抜け出せないのは、日本が、1980以降の世界の変化においてけぼりにされていることに気づかずに、そのうちに良くなる。金融緩和をしてお金の量を増やせば、設備投資も高まるはずだといった盲目的な経済政策が、現状から抜け出せない足かせになっている。イギリスでは金融業、アメリカやアイルランドではIT関連サービス業と、縮小する製造業を補う。2019/09/25

mazda

21
日本、ドイツとも、一時期は工業化で世界を席巻していたのですが、近年のIT化のときに脱工業化できなかったことが不況の原因、という見立てです。確かに一理ありますが、ITバブルが弾けた後再び工業化の時代がやってきたら、工業化できる国が確実に強いと思います。ただし、これまで以上に生産性が高くないといけないと思いますので、それ相応の準備が必要にはなると思います。2016/04/12

よしひろ

10
経済についてもっと勉強が必要だと気付かせてくれる本。流動化する世界に日本は巻き込まれ、我々は知らない内に自分の足場を失っているかもしれない。そうならない内に。2016/03/17

Masa

8
約1年前に書店平積みで購入、自宅に放置状態を発見。野口先生、相変わらずのファイナンス理論原理主義でアベノミクスを真っ向から大批判。円安頼みの輸出国家モデルには未来は無いとし、金融立国で復活をとげたイギリスやITを活用した高度サービス産業が成長を牽引するアメリカをモデルとする。日本が斯様な変革を遂げるには大きな痛みを伴うが、円安バブルで旧体制が温存されたという。この本の内容に全面的には賛同しないが、1年前に書かれた内容は残念ながら現在を正確に表している。非常に説得力があり、一読に値する本である。2015/04/18

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