ハヤカワ文庫FT<br> ミス・エルズワースと不機嫌な隣人

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ハヤカワ文庫FT
ミス・エルズワースと不機嫌な隣人

  • ISBN:9784150205638

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内容説明

[幻想の英国年代記] 19世紀初頭、女性のたしなみとして日常的に幻を創る魔術が用いられる英国。魔術の才があるジェーン・エルズワースは、望ましい結婚相手探しに夢中な妹のわがままに振りまわされてばかり。そんなとき、ジェーンは舞踏会で雇われ魔術師のヴィンセントと出会う。無愛想で冷ややかという彼の印象は、ある事件をきっかけに変わっていくが……。ジェーン・オースティンが描いた時代をかろやかに再現した、もう一つの歴史の物語

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

54
ヴィクトリア朝を舞台にした恋愛ファンタジー。魔術は誰にも引けを取らないけど容姿にコンプレックスを持つジェーン。しかし、妹メロディも美貌だけが取り柄で女の武器を使うしか相手にアピールできないということにコンプレックスを抱いていた。この姉妹間の微妙な空気の描き方が上手いと思います。しかし、不貞とダンカーク氏は苛烈すぎる重度のシスコンということが判明してからの怒涛の展開には目が廻りそうになりました。個人的にはエルズワース氏ことチャールズ御父様が好きです。しかし、皆、幸せになれて良かったよ^^2014/11/02

瀧ながれ

29
ロマンス小説。地味で理知的な姉(主人公)と考えなしなところがあるが華やかな妹、二人の前に複数の男性が現れる。最初は当然、容姿と社交用の態度しかわからないわけで、次第に正体が見えてくるのがおもしろい。ひらひらと舞い上がっているような妹に苛ついたころ、あるセリフで反撃されて、ヒロインとわたしも一緒に撃ち抜かれました。繊細な魔法の描写もうつくしいです♪2014/04/19

ホシナーたかはし

22
えげれす版ラノベ?ロマンスものなのかジャンルがよくわかりませんが、とっても良い作品でした。日本ラノベにある「魔法・異能=バトルもの」という図式に飽きた・食傷ぎみな人におすすめしたいです。絵画や演奏に魔法を「練りこみ」五感にうったえる・・・この辺の感性は考えつきませんでした。時折魔法を軍用するとか論議してましたが、そこもちゃんと説明されてるところも芸が細かい。ただ、仲の良い姉妹、というより妹、が男を巡ってえげつないやりとりをするところもすごかった・・・2014/05/24

minitank

19
容姿にコンプレックスを抱く主人公、美貌だけが取り得の妹、世間体ばかり気にする母親、穏やかに家族を見守る父親。まさにオースティンかモンゴメリを読んでいるようだった。ストーリー展開は王道で容易に結末を推測できるが、魔術という要素が加わっているため楽しめた。2014/04/18

幸音

18
気になっている時にいただいて1年積読。オースティン作品は未読。魔術が女性の嗜みとして存在する19世紀の英国。美人の妹の引き立て役な令嬢ジェーンが出会った無愛想な魔術師ヴィンセント。あらすじに惹かれて読んだら少女小説的要素がちらほらあった。ヴィンセントと2人で作り上げた活人画、彼から受け取った写生帳にまつわるエピソード、そしてラストシーンにときめいた。姉妹の対比が極端で、母や妹の世話をするジェーンが苦労性。そんな中、お父さんは癒しの存在。メロディがジェーンに気持ちを吐露したp345辺りは好感が持てた。2015/09/08

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