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内容説明
日本には、『日本国語大辞典』が、ある。
成人した大人が理解できる言葉の数はおよそ5万語といわれている。その10倍以上の言葉を収録した日本で唯一の大辞典が『日本国語大辞典』。
この、世界に誇る国語辞典の完成を支えたのは、著者を含む3代にわたる辞書編集者一族だった。
そんな辞書編集者一族の物語、日国誕生から完成までの秘話に加えて、「声に出して読めない日本語」「カンカンゴゴ~混乱する日本語」「百年の誤読が生き残る日本語」「全然OKな日本語」などなど…日本語にまつわるエピソードも満載。
辞書編集の第一人者である著者が軽妙洒脱に綴る「日本語の来し方行く末」。
目次
第1章 崖の下の編集所
第2章 辞書で引けない言葉たち
第3章 国語辞典の作り方
第4章 芥川龍之介は辞書を「読んだ」
第5章 辞書は、そして日本語はどこへ行く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
54
2014年刊。三浦しをんさんの『舟を編む』が話題になった頃でしょうか。祖父、父とともに辞書編集者。著者はその衣鉢を継ぎ、生涯にわたる辞書編集者として『日本国語大辞典』通称「日国」の初版と第二版の編集委員を務める。家業とも言われる辞書づくりのこと、明治以来の言葉の変遷に関わるネタ話や一般的な国語辞書の製作過程が現場人の立場から語られる。最終章、「辞書は、そして日本語はどこへ行く」の中で「日国」級の辞書が紙ベースで作られることは無いのでは、との述懐に寂しさを覚える。辞書作りと似て?坦々とした文章を淡々と読む。2022/09/02
501
11
著者は大型国語辞典「日本国語大辞典」の編集者で、全十三巻からなる五十万語を収めた辞典を作った裏舞台を垣間見ることができる。正直、日国の現物は見たことないが、これだけのものをひとつの辞典としてまとめるのはあまりにも想像がつかない。文章は柔らかく温かみがあり、そのせいか苦労話も壮絶さがやんわりと感じてしまうが、苦労を苦労と感じないほどの辞書作りへの愛が文章に出ているようだ。広辞苑の編集者である増井元氏の「辞書の仕事」と、同じ編纂者という立場のためか、似ていいる話題がちらほら。2021/10/05
FK
4
氏はなんと親子三代に渡る編集者。言葉が好きでなければできないし、根気と経済的基盤もないとできない。現在、私は「精選版日本国語大辞典for ATOK」を購入して使用している。それでも一度は、紙の方を使ってみたいと思う。/辞書では「用例」が大事だと氏は言う。同感で、言葉の意味は分かっても、使い方が分からないということがしばしばあるからだ。「用例が大事な六つの理由(P.45)」。/意味のわかっている言葉というのは、厳密にいえば、わかっていると「思っている」言葉ということなのです。(P.128)/気をつけねば。2018/10/11
やまゆ
4
まさに辞書の申し子のようなお方。今は使われなくなった言葉も、古い辞書をひもとけば当然のように掲載されていることもある。そう言われれば確かにそうだ。勉強になる~。2014/12/17
knoriko
4
あの広辞苑が「中型」辞典に分類されるという衝撃・・・。「大型」とされるのは『日本国語大辞典(愛称は『日国』!)』ただ一つだけなんだと!親子三代にも渡る辞書作りのあれこれで非常におもしろい!!内容だけでなく文章もなんだかまろやかでかなりの好感度。編集者というより職人!もはや辞書作りが家業ともいえる。「ことば」が好きな人にはぜひ読むべし!!2014/07/10
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