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内容説明
家族のなかの「老い」を通じて新旧社会の連続/非連続性を問いかける―日本映画はそこから戦後をスタートした。
成熟と枯淡の理想、孤独と不安のリアリズム、そして固有の生の軌跡の“老いがい”へ。
視線を移しつつ、数多くの映画が濃密な集積となって、いま私たちの前にある。
誰もが向かう未知なる時間、“老い”への手掛かりとして。
目次
第1章 動く座標軸―老いの理想からリアリズムへ(老いの理想―巨匠たち 老いのリアリズム―次世代の監督たち)
第2章 老いの万華鏡―それぞれの意味場(笑って泣ける―人気娯楽映画 老け役―虚像と実像の間 思いがけない老いの正体)
第3章 「生‐老‐死」をつなぐ―「老いる」の地平へ(内なる老いの呼び声 「痴」がひらく世界 死は生の道連れ)
第4章 「昭和」を老いる―忘れられた老いを忘れないために(老いは証言と継承、記録である 境界を生きる)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋 眉雄
17
『日本映画というテキスト、そしてカメラは、老いや老年、介護をどのように描いてきたのだろう。人びとにとっての老いを生きる意味、〈老いがい〉の時代を、どのように映像化してきたのか。』老いと映画。題材的には確実に面白いはずが、う~ん。映画を使って老いを語るのではなくて、老いを使って映画を語る方が自分の年齢的にもまだピンとくるというか、僕にとっては面白いのかな。しかしまぁ、観てみたい映画は何本か増えました。2024/12/09
コニコ@共楽
3
超高齢化社会の中で、日本映画に“生きがい”と“老いがい”を感じさせる人生の先輩たち。黒澤監督、小津監督から今に至るまでの名作をあらためてみたくなりました。2014/11/05
keroppi
2
様々な日本映画を通して「老い」を語る。「老い」を描いた日本映画は、まだまだあるぞと思いつつ読み進みました。少し総花的な感じもしますが、こういう視点で「老い」と「日本映画」を語ることが、とても新鮮に見えました。2014/05/09
yo27529
1
どんな本かなって?手にしました。日本映画の中で扱われる「老い」についていろいろな映画(ドキュメンタリーもふくめて)をとりあげています。特に後半の「さまざまな昭和」には感銘をうけました。表題のわりに出色の映画エッセイです。それにしても3月発行の岩波新書4冊中3冊が女性の著者によるもの。時代もかわりました。というかこんなこと書き込みする自分も一種のドグマにとらわれているということなのですね。2014/04/11
のせなーだ
0
♥老いは記憶である♥--老いに固有の時間の流れ--過去の世界を蘇らせ、 生き直す時間--過去とは自分が生きている実感を抱くことのできた時間♥ 「生命の相互ケアのしくみ」が重要。若い世代に読まれるべきだな。 2015/01/14
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