内容説明
農業、医療、商店街、限界集落、観光、鉄道、まちづくり……地元から奇跡が始まっている! 地域再生の現場を知り尽くす著者を驚かせた7つの意外な“現場の智恵”とは? 「ゆるキャラ」「B級グルメ」路線とは正反対の発想法で、地元の誇りを大切にしながら、より永続的にコミュニティーの活力を生み出す「地元の経営学」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamaneko*
58
この先、高齢化に伴い激変すると感じていながら思考停止に陥るトピックの数々。商店街に住宅、限界集落、農業、医療に観光地産業。現場で真摯に取り組む人たちの話を知ることで、少し視野が広がった気がした。すぐに行動が変わらなくても、現実を知ることは大事。意識が変われば、少しずつ行動も変わってくると期待を込めて。2014/06/22
おいしゃん
35
地方再生への道のりを、各分野の第一人者との対談から探ってゆく。どのテーマも興味深いが、特にユーカリが丘を開発した山万みたいな会社には頭が下がる。2018/09/30
Miyoshi Hirotaka
35
殖産興業により江戸後期に飽和していたわが国の人口は、一世紀半で約四倍に。この間、余剰人口の海外流出もあったが、戦後は大都市が人口を吸収する形で成長。ところが、人口減を迎え、この成長モデルが成立しなくなる。人口の供給側だった地方で変化は現実となり、それに対応する試みも始まっている。移民、アウトソーシング、つまり、外部依存も過ぎると衰退する。これは、古代から変わらない社会や組織の法則。日本列島という閉鎖空間に住む我々は、この国をどういう形で次の世代に残すべきなのか、ヒントや視点、その取組過程での課題が豊富。2018/08/25
やてつ
29
この国を憂う著者の気持ちは理解できるが、余りにも批判的な意見には気が滅入る。第三章の観光地の話し以降は読む気になれず。著者の里山資本主義では明るい未来を若干感じたのだが。2014/06/11
壱萬参仟縁
27
〝現智の人〟とは、特定分野の現場に身を置いて 行動し、掘り下げと俯瞰を繰り返した結果、 確固たる智恵を確立している人(10頁)。 経験知を尊重する。 そこからまちづくりを磨く。 第1章では商店街について新雅史先生と藻谷先生 の対談。 既に中心商店街空洞化、シャッターだらけで、 少し郊外やバイパスにいくと量販店集積がある 地方都市の構図。 まちなかが寂れている風景は、 実に空虚そのもの。 信号待ちをしているとお年寄り ばかりがこの辺りにはお住まいだろうな、 と日々実感される。 2014/06/08