内容説明
安倍晋三、麻生太郎、海部俊樹、竹下登……多くの総理大臣を輩出した「青年局」とはなにか? 自民党の強さ、しぶとさを底支えしてきたこの組織については、今まで、ほとんど語られてこなかった。だが、五五年体制以降の栄枯盛衰の蔭には、常に「青年」達の暗闘があったのだ。元総理や小泉進次郎前青年局長など、当事者たちの貴重な証言と徹底取材から浮かび上がる、知られざる組織の実像。
感想・レビュー
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calaf
11
自民党の中にある青年局。総理の登竜門とも呼ばれる事があるらしいのですが、確かに、これを前面に押し出した本は見た事ないです。そして実質的にはこれは、小泉進次郎氏の応援本なのかな???2014/05/02
coolflat
8
自民党青年局は、党への票とカネの源泉となる支援団体をとりまとめている組織運動本部長の傘下にあり、若年層の票田を管理している。かつて自民党には親米派で官僚派である吉田学校に連なる保守本流と、国防はアメリカ任せにして経済発展を優先させる吉田ドクトリンに反発する右よりの保守傍流とがいたが、自民党青年局は超タカ派の青嵐会を中心とする保守傍流であった。現在の歴史修正主義に繋がる、「新しい歴史教科書をつくる会」や「創生日本」は、青年局長経験者が主導したものだが、安倍カラーの源流は、正に自民党青年局にあったわけである。2014/12/21
脳疣沼
4
安倍首相の周りには体育会系の胡散臭い人たちが多い印象があるが、だからこそ健全なのだということが分かる。2017/09/05
ゆきまさくん
3
総理など自民党での出世の登竜門といわれる青年局とは何か。この組織は1955年の自民党結党以来存在する全国組織であるという。現在の規定では、45歳以下の自民党員であれば自動的に青年局員となるようだ。特にその中でも自民党青年局長経験者は多くが重要なポストを担うことになる。誠に不思議な組織だが、汗をかく、人を束ねる、マネジメントを学ぶなど、世間的な他の組織とは一味違うキャリアを積める場であることは間違いなさそうだ。2019/02/12
ふら〜
1
総理の登竜門とされる自民党青年局の歴史と、執筆時の局長だった小泉進次郎にスポットライトを当てている。青年局の役割、内情も確認することができ、引き続きキーとなっていく組織なんだろうなと思う。2022/05/26