内容説明
幕末、四方を海に囲まれた出島のような横浜外国人居留地。同心・草間凌之助のもとに厄介な事件が持ち込まれる。イギリス人の居住地区、リトル・ロンドンの屋敷で女の悲鳴が聞こえるという。その悲鳴は原因不明で死んだ前の持ち主のメイドの幽霊なのか!? それから程なくして日本人がピストルで撃たれて殺される。死体の脇に転がっていたのが羊羹のように甘い固形物。異国情緒漂う幕末横浜で謎が謎をよび、事件は拡大していく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
84
面白かったです。時代小説というと主に江戸が舞台ですが、この作品では幕末の横浜を舞台にしているところからして時代小説の味わいを変えているような気がしました。しかも外国人寄留地というのが珍しいなと。リトル・ロンドンで聞こえる女の悲鳴、ピストルでの日本人殺害に挑む凌之助。謎が謎を呼ぶ展開で事件が広がっていくのにハラハラさせられます。目のつけ処が普通の時代小説と異なるのが興味をひきました。2016/05/05
岡本匠
9
同じく平谷美樹の作品「藪の奥」でやけに目立つ横浜居留地の同心が登場したのだけれど目出度くスピンオフ。 今後シリーズ化されるのかも。幕末が舞台なので、様々な展開が期待できそう。楽しみ。2016/03/29
ごへいもち
8
わりとお気に入りの著者だけれどちょっと面倒くさかった2025/02/11
外道皇帝
6
江戸から明治に変わる時期の横浜港の外人居留地を舞台にしたミステリ。英国羊羹は途中で想像がつくのだが、事件がちょっと地味かなあ。鐵次や百夜のシリーズのほうが好きだなあ。2014/10/25
Minnie
5
《ホームズ脱帽の推理力》《スーパー同心》の帯に惹かれて。幕末の外国人居留地という設定が楽しい。登場人物がバラエティ豊富でみんな魅力的。何より主人公の凌之介がいいです♪( ´▽`)頭脳明晰、飄々として、穏やかで信頼も厚い。実写なら誰〜?っと想像。これは是非ともシリーズ化を!終わり方をみると続きありますよね!お屋敷の幽霊騒ぎ(小倫敦ならでは)に始まり、ずっと凌之介が懐に入れていてみんな舐めたりしてて気になった『英吉利羊羹』の真相にビックリ。時代小説に不慣れでも気軽に読めて、読後感と主人公が(笑)爽やかな一冊。2014/06/01
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