集英社新書<br> 資本主義の終焉と歴史の危機

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集英社新書
資本主義の終焉と歴史の危機

  • 著者名:水野和夫【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 集英社(2014/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087207323

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内容説明

資本主義の最終局面にいち早く立つ日本。世界史上、極めて稀な長期にわたるゼロ金利が示すものは、資本を投資しても利潤の出ない資本主義の「死」だ。他の先進国でも日本化は進み、近代を支えてきた資本主義というシステムが音を立てて崩れようとしている。16世紀以来、世界を規定してきた資本主義というシステムがついに終焉に向かい、混沌をきわめていく「歴史の危機」。世界経済だけでなく、国民国家をも解体させる大転換期に我々は立っている。500年ぶりのこの大転換期に日本がなすべきことは? 異常な利子率の低下という「負の条件」をプラスに転換し、システムを構築するための画期的な書!【目次】はじめに――資本主義が死ぬとき/第一章 資本主義の延命策でかえって苦しむアメリカ/第二章 新興国の近代化がもたらすパラドックス/第三章 日本の未来をつくる脱成長モデル/第四章 西欧の終焉/第五章 資本主義はいかにして終わるのか/おわりに――豊かさを取り戻すために

目次

はじめに――資本主義が死ぬとき
第一章 資本主義の延命策でかえって苦しむアメリカ
第二章 新興国の近代化がもたらすパラドックス
第三章 日本の未来をつくる脱成長モデル
第四章 西欧の終焉
第五章 資本主義はいかにして終わるのか
おわりに――豊かさを取り戻すために

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

330
とても読みやすく資本主義について書かれていてよかった。今の世界経済の問題は常にフロンティアを求める資本主義の終わりを告げていることをしった。日本が資本主義の先に行く条件を備えているとのことでアベノミクスがいかにその邪魔をしているのかがわかった。その先は著者でもわからないとの事だったがそれほど資本主義の先というのは見えないならこのまま続くのかなとも思った。2015/03/10

遥かなる想い

262
2015年新書大賞2位。 異常に低い利子率が続く 現代の状態を、実はあまり 深く考えたことはないが… 本書を読むと、成長を 前提にした資本主義の 考えがいかに 危ういものかがよくわかる。 陸の国から、海の国へ そしてアメリカが仕掛けた 金融システム…歴史の 流れを、経済的に見た場合 の視点は新鮮だが…結局 どうなっていくのか、 資本主義の行き詰まりを 再確認するが、 ぼんやり不安は残る、 そんな本だった。2015/11/01

Aby

107
かつて,植民地がそうだったように,利潤を生みだす「余地」がないと経済成長はできない.今は,賃金が「最後のフロンティア」になっている……とここら辺りは自分でも理解していた.で,その先は,というと,資本主義は死にますか.新しい世界はどこにあるのでしょうか.2014/06/13

たかしくん。

106
著者の本は初めてです。主張が過激というレビューもありますが、私は特に、利子率ゼロが資本主義の終焉を意味する、という著者の主張は、新鮮かつ納得感ありです。歴史を紐解き、16世紀のヨーロッパの近代システムへの移行になぞらえ、この21世紀を新しいシステムへの移行に余儀なく直面しているのも現実です。ただ、ではどうすべきか、So Whatにあまり踏み込めていないのが、少し残念。と同時に、私もこの本の参考文献である、ウォーラーステインの「近代世界システム」をそろそろ読むべきかと、背中を押されてます!2014/07/17

kk

89
資本主義の本質は、フロンティアへの投資による資本の自己増殖にあるとした上で、地理的・物的空間としての辺境が消滅し「電子・金融空間」活用の試みも破綻を来たした今、16世紀以降の人類の歩みは歴史的な転機を迎えていると論じます。昨今の超低金利状況は資本主義の終焉を象徴している由。こうした中、新しいパラダイムが見つかるまでは、「成長神話」を打破してゼロ金利・ゼロ成長・ゼロインフレの「定常化社会」を目指すべきなんだとか。なんともスケールの大きな話です。妥当性は判断できませんが、この分野、もう少し勉強してみようかな。2020/06/03

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