内容説明
神、怪物、キリシタン――哲学と歴史学が見失っていた、中世・ルネサンス期の知のコスモスを呼び戻せ! 卓越した12の論考から「インテレクチュアル・ヒストリー」の現在が見えてくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OKKO (o▽n)v 終活中
3
図書館 ◆ずいぶん前に必要箇所のみ熟読して終わっていたはずだが、登録し忘れておった ◆2012年7月に立教大学・池袋キャンパスで行われたメガ・シンポから生まれたユニークかつ重厚でスタイリッシュな論文集。わが恩師水野千依先生が「キリストの横顔」を論じて参加 ◆時間なくて満遍なく熟読するわけにいかなかったのが悔やまれる。もとより論文って、特に私のような駆け出しアマチュアにとっては一回読んでヨシとなるようなことはレアである。本書もこれから何回も手にとり、一つずつゆっくり学んでゆこう2016/01/09
吟遊
3
思想、宗教、絵画、伝説、博物学、音楽、数学、そういった分野を横断的に研究することで新たな眺望が得られる。それがインテレクチュアル・ヒストリーだ。ルネサンスのヨーロッパを舞台に論文集。すぐれた仕事。2015/08/17
DELEUZE
2
本書に収録された論文の中で個人的に興味深かったものは、小澤実「ゴート・ルネサンスとルーン学の成立」。ルネサンス研究において等閑視されがちなスカンディナヴィア(北欧地域)においても、人文主義的な古代復興の精神運動が展開されていたというもの。通例ルネサンスとは古典的ギリシア・ローマ文化の再生を意味するが、この論文では題名が示す通り、当時北欧で正統と考えられた古代ゴート起源説の高まりと、古代北欧文化の根源及び叡智としてのルーン文字研究の成立を通じ、「もう一つの古代復興」「もう一つの知的運動」を明らかにする試み。2020/01/27
陽香
1
201403102016/07/16