文春文庫<br> 紅ぎらい - 献残屋はだか嫁始末

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文春文庫
紅ぎらい - 献残屋はだか嫁始末

  • 著者名:蜂谷涼
  • 価格 ¥652(本体¥593)
  • 文藝春秋(2014/04発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167900519
  • NDC分類:913.6

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内容説明

美貌と気立てを見込まれ、江戸でも指折りの献残屋(江戸の高級リサイクルショップ)に嫁いだおしの。夫が外で生ませた子を育てながら、店の女主人として迷い決断しながら成長する、第一弾『はだか嫁』に続く第二弾。理解ある舅・姑とともに大店・仙石屋の暖簾を守るおしのだが、大地震の後、店を追われたもと夫が妾と娘を連れて戻ってきたからさあ大変! 跡継ぎ息子の実母であることを盾に女主人の座を狙う妾のおみね、店を支えてきた誇りを胸に迎え撃つおしの。女同士、進退かけた分け目の戦が始まる。新感覚時代長編!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

152
【2015年読み納め】ラストを飾るにふさわしく、心にあったかいものがふわーっと広がる作品でした。「まっとうに働いていりゃあ、お天道様が必ず助けてくれる」を座右の銘に、来年もお仕事に、読書道に(たまには家事も・笑)励みます。読メがなかったら、絶対に手に取ることのなかった作家さん、勧めてくださった読み友さんたちに感謝しつつ。2016/01/01

タイ子

83
「はだか嫁」に惚れてすぐ続編に。何といっても蜂谷さんの書く胸の奥にくすぶり続ける熾火のような女心がたまりません。安政の大地震の後、行き場の無くなった元旦那と浮気相手と娘が献残屋に居候する事に。居候ならそれらしくしておけばいいものを、この女の性悪な事。ムカつくわ~!おしのを追い出して後釜に座ろうと罠をかけたり、策を練ったり。「女人結界」は男同士の友情話でウルっと。奉公人たちの信頼の元、盤石な女主人の座のおしのに人生最大の危機が。今までの話が頭からぶっ飛んだ。おしのの強い信念と周りの愛情を生きる糧に、頑張れ!2021/11/18

とし

61
蜂谷涼さん初読み。読了後に前巻がある事が判りました。献残屋「仙石屋」へ嫁ぎ一生懸命お店を守るおしのさん、勘当された元夫と妾と娘が大地震の後に戻ってきたために、暖簾と女主人の座をめぐり、舅・姑、使用人までも巻き込んでのごたごた騒動、おしのさんしっかりしていて強そうだが・・・ちょっと変わった時代小説。 2014/04/30

55
「はだか嫁」続編。お琴の方を亡くし肩を落とすおしの。仙石屋には地震で家をなくした運平一家が身を寄せ、おみねとの女の戦いが火蓋を切る。あの手この手で仕掛けてくるおみねに対し、おしのは「まっとうに働いていりゃあ、お天道様が必ず助けてくれる」という言葉を胸に常にまっすぐぶつかっていく。はだか嫁同様、今回も色々と悩みはつきないけれど、前作より強くなったんではないでしょうか。力平の「おっかちゃま」がいつの間にやら「おっ母様」になって、子どもたちの成長もうれしい。2016/01/02

いつでも母さん

55
鬼嫁おしの奮闘記。前作同様面白く一気に読みきった!ちょっとドキドキしちゃったけれど。舅姑や使用人一同から好かれ認められるのと、たった一人・夫に愛されるのとではどっちがいいだろ・・なんて読後感。まぁ、好きで一緒になったのでもなし、妾の子二人は懐くし(って、もはや母親だなぁ)おみねが敵う相手では無かったってことです。それにしても運平の両親、こんな親は辛いけれど、こんな舅姑には憧れるなぁ。「まっとうに働いてさえいれば、お天道様が必ず助けてくれます」だよね。ガンバレ、おしの!蜂谷作家、続編お願いしたいです。2015/07/07

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