期待バブル崩壊 - かりそめの経済効果が剥落するとき

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期待バブル崩壊 - かりそめの経済効果が剥落するとき

  • 著者名:野口悠紀雄
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • ダイヤモンド社(2014/02発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784478027325
  • NDC分類:332.107

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内容説明

安倍内閣発足から1年。自民党の経済政策は人々の期待を高め、株高や円安をもたらしたものの、実体経済の改善にはつながっていない。これから景気は回復できるのか、私たちの給料は上がるのか、企業の設備投資は増えるのか……日本経済の疑問に答えを与え、アベノミクスの効果と限界を明らかにする。

目次

第1章 経済の好循環は生じていない
第2章 データが裏づける「期待バブル崩壊」
第3章 空回りを続ける異次元金融緩和措置
第4章 ユーロ鎮静化で円安になったが輸出は伸びず
第5章 デフレ脱却すれば実質成長率は下がる
第6章 アベノミクスでは賃上げは実現できない
第7章 日本活性化に必要なのは何か?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

15
Q&A方式で書かれる。 安倍内閣発足後、経済成長率が低下(12頁)。 設備投資は増えず、公共投資が増加(22頁)。 アベノミクスはゼネコンが儲かっているだけか。 経済の実体は、実質値で決まる(54頁)。 実体経済と景況感との乖離現象が見られ、 景況判断に影響するのは企業利益で、 経済の好循環ではない(68頁)。 自己資金の投資につき、実質金利の低下 が投資を増加させない(112頁)。 円とドルの裁定関係から導かれるのは、 日米金利差=期待円高率(122頁)。 ユーロ危機沈静化が円安の原因(124頁~)。 2014/04/14

メタボン

7
☆☆★ 今の段階で読むと何だかなあという感想であるが、製造業への設備投資促進が必ずしも日本全体の経済成長にはつながらないという主張は傾聴に値すると思う。マネタリーベースの拡大ではなく、マネーストックの増加こそに着目すべきというのもポイントだった。現状分析として読むにはいいが、ではどうするのかといった点が少々薄いと思われる。最近の出版傾向だが、どうしてもタイトルに踊らされてしまう傾向があり、私もついついひっかかってしまった。2014/08/12

芸術家くーまん843

7
今後アベノミクスがどういう方向に進むのか?大蔵省を経てエール大学でPh.D.を取得し一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを歴任し現在早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授を務める野口悠紀雄氏がアベノミクスのこれまでとこれからを論じた一冊。さまざまなデータから現在の景気が期待と住宅の駆け込み需要によるものであること、現状の政策が効いていない証拠を挙げその理由を丁寧に示している。ビジネスチャンスがどこにあるのか目安となる一冊。2014/02/28

kunchan

3
野口悠紀雄「期待バブル崩壊」読了。アベノミクスによる金融緩和は偽薬であり、輸出立国モデルに立脚した経済政策は現実から乖離していると断罪する。資金ジャブジャブなのになぜ製造業の設備投資が伸びないか、円安なのになぜ輸出数量が伸びないか、といった疑問にQ&Aで回答する。わかりやすい。円安による電気料金の上昇は抑制すべき、また円安による企業利益の増大は企業努力の結果でないのでそこには課税すべきという。参加する読書会の課題図書として読みましたが、概ね同意。〈33〉2014/06/22

のぶ

2
この著者、整理方法を研究する人かと思ってたら、それは単なる私の無知なだけで、実は見事な経歴を持つ経済学者のようです。本書は経済学の中でも、経済学:x=解剖学:医学のxに相当する、経済政策学(というのがあるのかどうか知らないけど)の本ということになるでしょうか。マルクスアダムズケインズぐらいの知識レベルの私には初出の概念がいっぱいなのですが、要約すれば、不足してる要素を補充したり隘路を拡げたりするのは政策的に効果があるが、症状が同じでも原因が違うときに昔成功した方法に頼って意味ないよ、という話だと思います。2014/06/23

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