ジョバンニの島

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ジョバンニの島

  • 著者名:杉田成道
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 集英社(2014/02発売)
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  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087807141
  • NDC分類:913.6

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内容説明

物語の舞台は1945年春、北方四島の1つ・色丹島に暮らす幼い兄弟、純平と寛太が主人公だ。ふたりの生活は、敗戦直後に進駐してきたソ連軍によって一変する。父親はシベリアの収容所に送られる一方、島民には本土への強制帰還命令が下される。「このままではお父さんに会えなくなる」と幼い兄弟は二人きりで父の元へ向かうが…。親子の絆、兄弟愛、命の尊さを問い直してくる作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

それいゆ

53
小中高生に北方領土を考えさせるには最適の教材です。課題図書くらいにして、ぜひ読ませたい。終戦後も戦闘が続くことを知らない人たちが多いと思います。強制連行された父親と本土に帰還した純平たちのその後の物語が省略されているので、もったいない気持ちでいっぱいです。2014/04/09

detu

27
一言で言うと、辛い物語だった。タイトル、表紙絵からファンタジーなものを想像して読み出した。所々にすきな『銀河鉄道』の場面が盛り込まれていて嬉しくなった。しかし物語は戦中、戦後、ソ連軍の占領。悲惨でむごい時代へ向かう北方領土の色丹島。少年、純平(ジョバンニ)と弟、寛太(カンパネルラ)の夢と現実の物語。話は辛いがどんどん引き込まれた。遠くは戊辰戦争から太平洋戦争まで、翻弄された家系。戦争は本当に愚かしい。人間の尊厳を否応なしに蹂躙する。軽い気持ちで読みはじめた本でしたが心に大きく響いた。今年のベスト3に入る。2015/12/05

まなか

9
「ジョバンニ」そうか、銀河鉄道の夜の話か。そんな軽い気持ちで手にとりました。北方領土問題は一向に解決する兆しが見えません。それに、ここまで過酷な物語があったことを、私は初めて知りました。本土のこと、広島長崎のことは、授業でも習いました。でも、北方領土のこの色丹島については考えたことも、知っていることも本当になくて、この本の言葉の重みが桁違いでした。読み終えた後、YouTubeで色丹島の様子を見ましたが、本当に帰ってくるのか。私よりも歳下の純平や寛太たちの壮絶な生き様になんというか、言葉が出ませんでした2023/05/08

霧ヶ峰

6
暗くて重たくて目を背けたくなるけれど、しっかりと向き合わなければならない話。ターニャと純平の淡い初恋がとても素敵でした。2017/06/17

くまこ

4
「とてもよかったね。主人公兄弟がおじいさんと暮らしてる色丹島が描かれていて、初めて戦前の様子を知ったの」「北方領土問題を考えるきっかけになるね」「あとね、主人公のお父さんが夜空を見ながら、死んだお母さんのことを宇宙にからめてお話してる場面があるの。文章から『銀河鉄道の夜』が透けてみえる印象的な場面。読み手がぐっと星の世界に引き込まれていくんだよ」「作者の杉田さんはドラマ『北の国から』の演出を担当された方なのね。雰囲気が魅力的ね」2014/10/01

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