ハヤカワ文庫JA<br> オニキス

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ハヤカワ文庫JA
オニキス

  • 著者名:下永聖高【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 早川書房(2014/05発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150311483

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内容説明

時間SFの新機軸として絶賛を浴びたハヤカワSFコンテスト最終候補作ほか5篇を収録
マナという物質により過去が書き換えられる世界を観察するため、由良芳雄は記憶保持装置のモニターとなるが――
改変される現実と思いもよらぬ結末を描く、第1回ハヤカワSFコンテスト最終候補の表題作、自室の混沌と秩序を反映したミニチュア異世界が重ね合わされた男の日常「神の創造」、他人には見えない類人猿の進化を幻視する男の困惑「猿が出る」など、現代性と普遍性と奇想を兼ね備えた5篇収録のデビュー作品集/掲出の書影は底本のものです

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

90
お気に入りさんの感想を読んで絶対読もう!と思った。目まぐるしく動く局面の中で、今ここにある現実と隣り合わせにあるもう1つの現実の境界がどんどん曖昧になっていく。私はその展開にぶんぶん振り回され、頭はぐらぐら…自分自身の基盤さえ揺らいでいくのを感じる。そしてあり得ない着地点。我々はどこから来て、どこへ行くのか、どこへ還るのか…最終話の主人公のこの問いに答える術を私は知らない。2014/05/07

ソラ

41
短編集。すべて良かった。特に表題作オニキスはゾクゾクした。すべての作品にifをわたっていく感があって何とも言えない良い意味での不安定さが良かった。2014/05/04

催涙雨

32
こういう日本の現代SFを読むたび朧げに感じてきたことなんだけど「もっと若いとき(それもできれば未成年のとき)に読んでいたらどれも超名作に感じたんじゃないかな」って読後感が残ることが多い。ものによると言われたらもちろんそれまでなんだけど、傾向として現代SFとライトノベルの線引きってわりに曖昧な部分が多いんじゃないかなと思う。リーダビリティに優れ、テーマは簡潔で、ストーリーの牽引力もある。本作も読んでいておもしろいのは間違いないし、個人的にはわりに好み。しかし読後感は軽い。オニキスと三千世界が特に良いかな。2025/08/01

aquamarine

31
ハードディスクに上書きされるように過去が突然書き換えられる世界で記憶保持装置のモニターとなった男。設定だけでも面白いのに、途中で少しずつ雲行きが怪しくなり、翻弄された揚句ふっと自分の現実を確かめずにはいられなくなるほどどっぷり浸かっていました。この表題作「オニキス」をはじめ「神の創造」「猿が出る」「三千世界」までどれをとっても満足いくものです。ラストの「満月」の優しい収束がまた上手いですね。デビュー作とは驚きです。普段SFはあまり読まないのですがこれは素直に面白かったです。今後の作品も楽しみです。2014/05/16

miroku

26
並行世界・異世界の幻視。ここではないどこかへの憧れ。旅に病み夢は枯野をかけめぐる・・・芭蕉の句を思い出すような作品集。2015/10/06

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