内容説明
個性的なファッションのため、クラスメートから拒絶された中学生活を送っていた郁美は、高校生になるのを機に、過去を隠すことにしていた。だが高校で、ヤクザの三代目・海江田、誰ともしゃべらない伊奈の、二人と出会う。ある日、海江田は家の前に、赤ちゃんが捨てられているのを発見。母親を探すうち三人は奇妙な事件に巻き込まれ……? 人と繋がることを極端に恐れ、同時に憧れる、現代の若者達のための青春ミステリ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyanco
49
「今度は…」と、高校入学を期に、友達を作ろうとする郁美が出会ったのは、ヤクザの親を持つ海江田と心を閉ざした伊奈。この三人の出会い、3人にしか解らない過去の問題…など、山下さんらしい作品でした。少し無理をして郁美が海江田と伊奈のおかげで、のびのびと自分らしさを取り戻し、私らしい私の好きな私、になっていく様子も良かった。ただ、事件があまりに大きすぎて高校生に抱えさせるのは難しかったのではないかと思う。続→2014/07/09
ゆにこ
34
以前「屋上ミサイル」を読んだ時に、伊坂さんの作風と似ていると思ったのですが、今回も同様で、どうも被ります。郁美ちゃん、最初の事件では熱心だったのに次の事件は急に乗り気じゃなくなって、辻褄があってない気がしました。2014/05/30
keith
29
ヤクザの組長の息子海江田、個性的なファッションのために周囲から浮いた過去をもつ郁美、他人と繋がることを頑なに拒む伊奈。個性の違う三人の高校生が何故か惹かれ合う。そんな三人のもとに次々とトラブルが舞い込んでくる。最初はイヤミスの連作短編集ようだったが、最後の章で全てが繋がり結構巨悪な話だった。何となくIWGPシリーズを彷彿とさせる物語でした。ちょっと無理があるけど海江田がマコト、加瀬がタカシという感じかな。2015/10/13
itica
26
妙な取り合せの3人の高校生。ある事件に関わったことが発端で、やがてとんでもないものに対峙することになる。最初は高校生のちょっとした探偵ものかとタカを括っていたら、徐々に深刻な様相を呈してきた。面白いけど結構ハードだ。胸に内包する痛みを伴う思いや孤独感によって生きるのが辛い時、自分を認めてくれる、受け入れてくれる相手がいたらどれだけ心強いだろう。そこに存在するのが善か悪かなんて関係ないのかもしれない、なんて色々と考えてしまう内容だった。「シャンプーが目に沁みる」場面が好き。3人もとても好き。 2014/02/15
こうちゃ
17
お調子者を演じるやくざの組長の息子・海江田、中学生のとき個性的なファッションのせいで周囲から浮いてしまった郁美、心を閉ざし人とコミュニケーションを取ることを嫌う伊奈。クラスメートになった三人は、互いの孤独を感じ次第に打ち解けあっていく。心に傷を持つ三人の高校生が事件に巻き込まれ、真相にたどり着いたその先に見つけたものとは・・・。連作三篇の青春ミステリー。装画とタイトルにもなっている屋上のエピソードは、まさに青春!!2014/03/11
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