内容説明
「あれ、こんなの書いてたっけ…?」著者自身が驚嘆。『想像ラジオ』以前に執筆された幻の長篇を含む、記憶の空白を埋める小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
林 一歩
21
敢えて「想像ラジオ」を読んでないのだか、明日にでも本屋さんで購入しようかなと思わしめた 「歌を忘れてカナリアに」が傑作。2014/10/27
kiho
10
いとうさんの頭の中にもぐり込んだかのように、作品ごとの不思議な世界が広がる☆ユニークかつ突飛な展開に翻弄されるのが次第に楽しくなってくる☆その中で「歌を忘れてカナリアに」は、しんみりとした感慨に包まれる印象的な作品…登場する歌も♪2014/06/26
トーヤン
6
昨年、『空想ラジオ』で圧倒されて(長男の夏休みの読書感想文の題材にさせるほど)以来のいとうせいこう作品。十数年前にあちこちに書いたまま単行本化されなかった小説11編の作品集。長編『歌を忘れてカナリアに』が大傑作。次点は『すれ違う香り』かな。中にはシュールすぎて『・・・』な短編もあるのだが、あとがきを読むとこれらが捨てられる寸前だったというから驚く。『捨てます』と投稿したツイッターに数多くのリプライ。その中で今回の河出書房新社からの刊行となったらしい。一読者として編集者に感謝。2014/07/28
zizi
6
この人が小説を書くことに驚き、読んでみて、さらに驚きました。こんなにいい文章を書くんだ!と。江戸宙灼熱繰言、内面奪還ヒーローズはハチャメチャながら、完成度の高さに舌を巻き、歌を忘れてカナリアに、は不思議で淡い感じの雰囲気が好きでした。休みの日にゆっくりこの世界に浸かって読みたい一冊でした。2014/05/18
たっきー
6
いとうせいこう氏の未刊行作品をまとめたもの。「内面奪還ヒーローズ」、「歌を忘れてカナリアに」(←タイトルもうまいなぁ)がおもしろかった。「秘密の小説」は女性の思い方(病み方)がちょっと怖い。2014/04/20