昭和の子供だ君たちも

個数:1
紙書籍版価格
¥1,980
  • 電子書籍
  • Reader

昭和の子供だ君たちも

  • 著者名:坪内祐三【著】
  • 価格 ¥1,584(本体¥1,440)
  • 新潮社(2014/07発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784104281046

ファイル: /

内容説明

平成も二十五年が過ぎ、もはや昭和は“歴史”になりつつある。そんな今だからこそ、「昭和の子供たち」の世代論を語ろう――。「昭和ひとケタ」と旧制高校、予科練帰りの戦争体験と屈折、昭和十九年生まれの疎外感、柴田翔と大江健三郎、新人類とサブカルチャーなど、世代の“網”を精緻にたどり、「昭和の精神史」を描く長篇評論。

目次

世代を語ることは歴史を語ること
『仁義なき戦い 広島死闘篇』における山中正治と大友勝利の対照性について
“予科練帰り”の人たち
六全協の決定に一番ショックを受けた世代は
六〇年安保のあとでベストセラー、ロングセラーとなった『されど、われらが日々―』とそれに反発した同世代人
「その状況を」「よく捉えていた」大江健三郎の『われらの時代』
これがおれたちの時代だ、と『われらの時代』の靖男は言う
「新しい次元」に時代がすべり込んでいった昭和三十一年
昭和十二年(及び昭和十三年早生まれ)の人たちの世代とは
「六全協」を知らない若者たちが六〇年安保闘争の中心だった
六〇年安保の新人類から二十年後の本当の新人類たち
シラケ世代そしてモラトリアム世代と呼ばれた「最後の旧人類」
「シラケ世代」の高卒選手たちはなぜプロ野球ですぐには活躍出来なかったのか
第一次オタク世代が今の日本文化を先導する
団塊、全共闘、そして安中派
昭和二十五年生まれ、昭和二十六年生まれ、そして昭和二十七年生まれ
DCブランドブームそして日本語ロックの大ブレイクを生み出した世代
最後の「昭和の子供」たちは誰か?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yuzuriha satoshi

21
世代論で昭和史を語る 俗に言う知識人を中心としたごく一部の世界の人間をサンプルにしているからこれを読んでも自分がその世代に属しているとは思えない 後書きの日付が昭和88年になっているところに筆者の思いが表れている いろんな言葉や事件を調べながら読んだからなかなかはかどらなかったけどその分昭和を堪能できました  しかし本の雑誌でいつも読んでいたけどその日常と選ぶ本のタイトルで絶対もっと年取りだと思っていた 年齢だけ考えればほぼ同世代の人だったのね 2014/08/05

勝浩1958

5
坪内氏と私は同い歳、一浪して早大に入学したのも同じ(氏は文学部、私は商学部)。地方から出てきた私は4年間東京で生活したが、東京の雰囲気に馴染めずそそくさと故郷に舞い戻ってきてしまった。早大商学部から文学部へ行くには道路を渡って行った記憶があるのだが、ひょっとすると学生時代に氏とすれ違っていたかも知れない。私の入学と前後して山倉和博氏(1955年生)は巨人に入団し、後に阪神優勝の立役者の一人岡田彰布(1957年生)はキャンパスで本人を見かけた。2014/03/28

Mc6ρ助

4
著者と同じ「モラトリアム世代」だが、企業人としてバブル後の失われた20年などを経験し、50歳のライフプランセミナーでは「人生は長い、趣味を持たねば」、55歳のそれでは「人生は長い、仕事を続けねば」と言われた身としては、直前の団塊の世代を『逃げ切り世代』、自身を『逃げ切れない世代』、下は『逃げられない世代』と呼びたい。2014/05/10

ぼっこれあんにゃ

3
◯昭和の精神史から語る世代論。固有名詞が多く読みづらいが、初めて知ることが多く、ためになった。戦争から戦後民主主義、日本共産党と左翼思想、イデオロギーからサブカルチャーへ昭和が大きく変貌していく。それにしても、出てくる人名の多くが東大出身で、改めて東大ブランドの強さを感じた。 2015/01/17

れると

2
昭和生まれにとっての昭和。世代論、長編評論とのこと。もともと雑誌連載らしくライブ感(というか)もあるし、著者のほかの本と同じようにかなりの部分で自分に引き付けて語られているので、当事者性(?)もあっていいと思った(読みやすいし)。ただ、やっぱりどれくらいの妥当性があるのかは、疑問に思った。たくさんの本などが使われていて、視野が狭いというわけではないけれど。例えば東京の人にしか当てはまらないのではないか、と思えることがあったりとか。(あ、私も「昭和の子供」です。著者よりもひと廻り半くらい年下。)2015/02/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7863708
  • ご注意事項