内容説明
関ヶ原の合戦で徳川家康は死んでいた! 以降は影武者だった世良田二郎三郎が家康を演じるも、秘事を知った柳生宗矩は、対立する二代将軍秀忠にいち早く伝えて信頼を得る。権力者に取り入り、暗殺という汚れ仕事を請け負う側近となった宗矩の顛末を描いた表題作ほか、最後の短編などを収録した、傑作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
76
「柳生刺客状」は関ヶ原の決戦前に徳川家康が暗殺され、影武者である世良田二郎三郎が家康になりすまし続けるという設定。そういえば隆氏の代表作『影武者徳川家康』を私は未だ読んでいないではないか。うかつであった。これは読まねばならぬな。 「張りの吉原」は隆氏の小説家デビュー作にして名作の『吉原御免状』の系譜を継ぐ作品。剣劇ものではなく なんとも艶っぽい話であった。濡れ場も決して下卑に流れることなく、剣戟なみに張り詰めた読み応えがある。 「狼の眼」 「死出の雪」は隆氏らしい剣豪ものの佳作。2020/10/25
デビっちん
21
徳川家康の影武者説を、柳生側の視点で描いた歴史短編小説です。(他にも複数の短編が収録されていました。)柳生宗矩を主人公に関ヶ原の戦〜が描かれていました。自分が秘事を知ったら、どういう感情でどんな対応をするのだろうか?と考えさせられました。2022/01/23
わたなべよしお
21
久しぶりですが、やっぱり隆慶一郎はいいね。やや異端扱いされているような感もあるけど、昔から凄い人だなぁと思っていた。まあ、そんなことはどうでもよくて、とにかく面白いし、語り口、文章もいいんだな。2020/12/01
yomomo
10
影武者徳川家康を先に読むべきだったか。それでも十分楽しめた。2023/06/29
hirayama46
9
表題作は『柳生非情剣』の流れを汲む、柳生宗矩を主人公にした短編。「張りの吉原」はいままでの長編でユートピア的な存在としてあった吉原が堕落してしまった様を描く、隆慶一郎の他作品を読んでいる身としてはわりにショッキングな一編でした。数十ページでぶつ切りになってしまった「銚子湊慕情」は面白くなりそうだな……という雰囲気があり切ない。2020/07/13
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