内容説明
1941年。日本軍は真珠湾奇襲と同時にサンディエゴ空襲を敢行。この奇襲を行なったのは第四潜水戦の大型戦略潜水艦『海王』所属の晴嵐だった! 20歳の新鋭が描く新たなる大戦シミュレーション! 第19回歴史群像大賞受賞奨励賞受賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k-katayama
4
戦争は、現実に起こっているし、起こっていたのだ。後から考えても、先に考えても、人が人を殺すことだけが目的となる戦争を、いったい誰が肯定できると言うのか。しかし、戦争は起こった。そして、起こっている。 いったん始まれば続けるしかないのが戦争。そんなことは、歴史が明白に示している。ならば、始めないことが唯一の解決策。そう悟ったことが、憲法第九条として、表われているのではないか。戦禍の中、軍人が拠り所とした、「より良い戦後のための捨石」精神。私たちは、戦争放棄の精神で応えるしかないではないか。2014/08/16
三毛招き
1
命名法則に則ってないオリジナル艦が主役でタイトルにもなってるのはハズレが多い気がするがこれは珍しく大当たり/続きはともかく、この作者さんの本まだ読みたい、20歳だからまだまだ期待できるんだが学研が架空戦記から撤退しちゃったのがなぁ……RYUあたりで書いてくれないかしら。2015/03/08
キリン
0
なかなか面白かった。まあ、この手の本はだいたい似た感じなんだけど。止めれませぬ。2014/02/15
河副ときわ
0
「海王」は伊400型をより戦略規模で運用できるようにと考えられた兵器で、幻となったパナマ運河爆破作戦やアメリカ西海岸攻撃を想起させる。物語を飾る役者も特徴的。気苦労が絶えない主人公の橘。海王建造を計画した元航空主兵主義者の矢口。復讐を誓うヴァルケンバーグ。バートレット。なお、この作品の印象はパロディ小説。少なくとも『沈黙の艦隊』『父親たちの星条旗』の影響が色濃い。うっすらと『超超弩級戦艦土佐』の影響も垣間見えるのだが、おそらく気のせいだろう。2014/01/07