内容説明
両親を亡くし、砂漠の国ジャザールに住む叔父に引き取られたゾーイは、因習に縛られた国で奴隷のようにこき使われて暮らしながらも、故郷に帰って医療を学ぶ夢をひそかにはぐくんでいた。そこへ突然、シーク・ナディールとの政略結婚話が持ちあがった。彼は野獣と呼ばれる残忍な男で、最初の花嫁を初夜に突き返したという。すべては支度金に目が眩んだ叔父の企みだとゾーイにはわかっていたが、儀式の隙をついて国外脱出する可能性にかけるしか、彼女に道はなかった。迎えた結婚式当日、ナディールに初めて対面したゾーイは衝撃を受けた。苛烈さの中にも人を引きこむ魅力を持った彼に、ひと目で惹かれたのだ。夢を忘れてはだめ! ゾーイは揺らぐ心をきつく戒めた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひまわり
1
もやっとする展開。シークものだと誘拐とか監禁とか多いけどこのヒーローはヒロインに根気よく優しく接してる。処女じゃなかったことについても許してる。ヒロインは逃げ出すことしか考えてないけどね。2014/01/20
キッチンタイマー
1
前半のhot強め展開にめげずに読み進むとイスラム社会と女性問題を拘禁反応として捉えるとか案外ちゃんと書いてるような。シークものは女性差別がひどいので読みなれてないのだけど。男なんかのために夢を捨てる、という言葉は知ってるけど作中人物に言わせるのは初めてみたかも。なるほどこういうシチュエーションなのね。2014/01/04
akiyuki_1717
0
ヒロインがどういう経緯で伯父に騙されたのかが、よく分からなかったけど、子供だったってことなのかな?ヒロインを生け贄にした理由も今一つ理解できず、とにかく互いの利益のために結婚したということですね。ヒーローは我慢強くていい人に書かれてたけど、始めはヒロインを山奥のハーレムに閉じ込めておくような非人道的なことを平気で弟と話してたのに、どこでどうなったのか、ヒロインもアメリカに帰りたいのは分かるけど、シーク相手に逃げ出したからって、結婚してる事実をどうするつもりだったのか、設定があまりに大ざっぱだ・・・2014/07/26