角川ホラー文庫<br> 魔女の子供はやってこない

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角川ホラー文庫
魔女の子供はやってこない

  • ISBN:9784041011478

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内容説明

ある日へんてこなステッキを拾った縁で、キュートな魔女と友達になった小学生の夏子。だが2人が良かれと思ってしたことが、次々血みどろ事件に発展していき──。ホラー界の鬼才が放つ、世紀の問題作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ままこ

84
うわっ!これはかなり読み手を選ぶ。表紙の可愛らしさとは裏腹の、シュールで強烈なグロホラー。あらぬ方向に事態は動き、嫌悪感を抱きながらも先が気になりページを捲ってしまう。独特の文体で綴られる破天荒な世界観。刹那的ブラックさを楽しみたい人にはおすすめ。2022/09/08

Bugsy Malone

70
前作「紗央里ちゃんの家」を読んだ時、色々な気持ちの悪さに慄き忘れられない1冊となった。そして第2作になる本書。グロい表現は変わらない。でも、不条理な世界での魔女との出会いと別れを読んでいくうちに何だかとんでもない懐かしさに襲われ、 その内の切なさや優しさにこれまた不思議な感動に包まれてしまう。前作と本書、2冊を読み著者の事が益々分からなくなった。こうなれば次作以降も読み倒すしかないのか....2022/08/21

スカラベ

64
ホラーとはいえ、今までに読んだことのない風変わりな物語。あれあれよという間にあっさり人が死ぬし、グログロで気持ち悪いんだけど、一方で少女と魔女のお互いに対する純真な感情も微妙に心を打つ。手間暇かかる魔法にほんわかし、変わった名前の突飛な人物たちに心牽かれる。ただ、ぶつ切りで繰り出される会話の文章が独特で、ちょっと読むのに疲れてしまう。うっかりすると見落としそうになるが、さらっと作者の考え方が語られたりして見逃せない。それぞれの話は奇妙奇天烈であり、ラストはいろんな意味でゾクッとする終わり方で楽しめました。2014/09/30

鱒子

56
図書館本。ぱっと見 全体の印象からは、青い鳥文庫や みらい文庫のようなジュニア小説かなと思うのですが、内容は相当エグいです。人のエゴ、悪意、スプラッタなどなど。しかし、その合間にギラリと光る文章が埋め込まれていて、あまりのセンスの良さに戦慄&脱帽しました。読み手を選びすぎる 非常に偏った作品です。個人的に好きですが、おススメは致しませぬ…(^◇^;)2018/05/19

harass

51
魔女と友達になった小学生の短編連作。グロい描写があり人を選ぶがいろいろ感心。実に人を食った(一応比喩)ことを書ける作家だ。非常に黒く、特に「魔法少女帰れない家」にのけぞる。奇妙な言語感覚で、異質な思考がにじみ出る箇所が多くハッとしてしまった。幻想小説の要素がある。筒井の短編をいくつも連想するところがあったが、それだけにとどまらない部分が多くいろいろ興奮してしまった。一読を。2017/01/31

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