内容説明
ここ一〇年で飛躍的進歩を遂げた学説によれば、やはり犬には天才的な認知能力があるらしい。飼い犬の能力を測定できる大人気サイトの主催者にして動物学者が贈る、NYタイムズ・ベストセラー。
いきなりで恐縮ですが、犬って天才です。でも、木の根もとに自分のリードをぐるぐる巻きにして動けなくなるこの子のどこが天才? と思われるかもしれません。要は天才にも向き不向きがあるということで……
ここ10年で飛躍的に発展した犬の認知能力の研究では、犬は人間とコミュニケーションをとる能力が動物のなかでずば抜けているのが最も大きな特性で、言葉を覚える際などに示す推論力が高いこと、問題解決にあたっての柔軟度が大きいこともわかってきました。
本書の著者は自身も大の犬好き。凍えるロシアのサウナで目をまわしながら得たヒントなどをもとに、愛する犬がその能力を獲得した経緯を科学的に追い求めます。その顛末や、認知能力を調べる実験で犬たちが見せる、犬好きならほおを緩めずにはいられない面白い姿が満載の、犬学読本。
目次
1 ブライアンの犬(犬は天才か?―天才にはいろいろある ウルフ・イベント―オオカミは世界を征服し、すべてを失った 両親の家のガレージで―科学的発見に最適の場所 キツネのように賢い―ロシアの無名の科学者が解明した家畜化の秘密 もっとも友好的な者が生き延びる―小さな適応があなたを成功させる)
2 犬は賢い(犬は話す―犬と人間は会話するのか? 迷い犬―犬が苦手とする分野は 群れの動物―犬は社会的ネットワークのなかで最高の能力を発揮する)
3 あなたの犬(最高の犬種―どの犬種が一番賢いか? 天才に教える―すぐれた認知能力を備えた犬をどのように訓練するか? 犬の愛のために―犬と人間はもっと愛しあえるか?)
感想・レビュー
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爐
Akiko Sasaki
susue