内容説明
1863年、長州藩の欧州遠征。これは内輪の者しか知らぬが世に云う「長州ファイヴ」――ロンドンに向かう5人の他に実はもう一人いた。つまり「長州シックス」だったのだ。生麦事件、蛤御門(はまぐりごもん)の変、天誅組(てんちゅうぐみ)……幕末の大事件の陰に、知られざる者たちの存在あり。激動の時代を生きた男たちを、笑いと涙で描く5つの異聞。語り口と結末はまるで落語の味わい。名人・荒山徹の幕末異聞集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
128
幕末〜明治維新の頃に活躍した人物達のある時期を描くのに、架空の(だと思う)人物を作り上げ、エピソードとしている。表紙は可愛らしいが、幕末の頃の血生臭さはオブラートにつままれてもそのままある。短いエピソードが5つで、背景を説明しているわけでないから、この辺りの歴史に詳しくないと面白みも減るだろう。私はなんとかついていけた。歴史の立役者を脇に据えてのストーリー展開は、それなりに読み応えはあった。表題作が一番好み。2017/05/08
石破茂辞めるなと思う24歳レースクイーン・寺
27
面白い!荒山徹による幕末奇談集5篇。山田風太郎の幕末短篇を思わせる。『ひょっとこ葉武太郎』なんて題名から芸がある。『ウルトラ・ダラー』に少し出て来る勝海舟の喋り方なんて、『氷川清話』や『海舟座談』っぽいし。『腰撫で襦袢伝奇』の皮肉で爽快なラスト。最後の『維新の魁』の中山忠光卿が格好いい。荒山徹は過去に一冊しか読んでないが、朝鮮物ばかりではない芸達者だとわからされた。この人の小説をもっと読みたい。2014/01/31
kawa
26
図書館リサイクル本。タイトルで幕末歴史モノと推測してゲット。読み始めるとフィクションを交えた伝奇小説5編、馴染がなくてびっくりだがそれなりに楽しむ。4編までは一気読みはつらい?…イメージだが、最後の「ファイブ・アーテイクルズ 維新の魁」にはやられる。若干19歳で若くして憤死した公家・中山忠光(明治天皇の叔父)を中心に天誅組の乱と「五か条の御誓文」のまさかの因縁を描く。フィクションでもここまで鮮やかな出来なら、ワンモア・リクエストと掛け声をかけたくなるような秀逸短編。出会えてラッキーな作品だ。2024/08/21
鯖
16
騙された!!!!白クマ出てこない!!!!ジャケ買いだったのに、完璧表紙詐欺だー!!!!あっ、この人、柳生とニンジャと朝鮮ネタでいっつもかましてくる人だ!!!!(じゃあ仕方ない)…いや、内容は幕末不条理小話ギャグその他諸々そこそこ楽しめました。ダルマネタとか危険だったけど。ひょっとこハム太郎も大概ひどいなと思ったけど。2014/10/18
月夜
15
白熊は 地下の組織に潜り込み そしてどうなったのか?なにか目覚ましい犯罪でもしでかしたのか?そこのところが気になる。 というのは 私はどうしても 尊王攘夷 とか 公武合体とか ごちゃごちゃになってわからない。その辺から話について行けなくなるのです。浅田次郎の新撰組関係も読みましたが どうもすっきりしない。この本の前に「軍艦島」を読んだ。生きていく糧は 『怒り』 本書でも「憤せざれば啓せず」(孔子) LEDでノーベル賞をもらった人を思い出す。糧は「アンガー」だった。怒るのもめんどくさくなった私は・・さて2015/07/27
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