内容説明
創立百周年を迎えた京都・宇治市にある北乃杜高校。寮生活をおくるサッカー部員の清水克文は、級友の横井圭、赤倉史朗、山科桃子、稲川みどりと学園で日々起きるさまざざまな出来事の謎解きに「探偵」として挑戦。そして、修学旅行や文化祭、卒業式などの様々な学校行事にも不思議な「事件」が発生。清水たちは解決に乗り出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
79
表面的な物語進行は面白かった。謎解きは一通り追えたと思うが、小ネタは自分には全ては見抜けていないような気がする。2014/05/17
ジンベエ親分
39
なんだこれ、本当に乾くるみなのか。読みながら何度も著者名を確認してしまった。高校生が主役の「日常の謎系」のミステリーなのだが、乾くるみなのに謎解きにキレがあるわけでもなく、どちらかというと「青春小説」 最後の事件など、そもそも「犯人」が解明されることすらない。それでも最初の「せうえいかの秘密」は凝った暗号ミステリー、「牛に願いを」ではちょっとした叙述トリックらしきモノが使われていたりするが、印象的なのはミステリーであることを放棄した「贈る言葉」で、乾くるみにじーんとさせられるとは不意打ちだったww 良いw2017/08/08
みかん🍊
39
京都の北乃杜高校生男女5人が学校での謎を解いていく、4つの短編集。探偵部なのかと思ったら、別々の所属の謎解き好きの5人。最後に犯人(別に犯罪者ではないが)見つけてすっきり解決と行かないが、青春ミステリーとして楽しく読めました。彼らはどうなって行くのかちょっと知りたかった。2014/02/05
るぴん
32
図書館本。創立100周年を迎える、歴史ある京都の北乃杜高校を舞台にした、仲良し5人の謎解き短編集。う〜ん…何だか色々と消化不良な読後感。逍遥歌と修学旅行の謎解きは面白かったんだけど、修学旅行は、犯人は判明したのに動機は不明。結局嫌がらせだったの?何かしらの復讐だったの?とモヤモヤ〜(ーー;)最終話も何が言いたかったんだろう?5人が仲良くなったきっかけの事件というのも、よく出てくるのに詳細がわからず、もどかしい。乾くるみさん、『蒼林堂古書店』や『イニシエーション・ラブ』は好きなんだけどなぁ。2017/01/17
みなみ
30
高校生が力を合わせて日常の謎を解く連作短編集。創立百周年を迎える名門高校のため、逍遙歌や七夕行事があったりと何だか雅だ。謎自体は乾くるみさんの著作としてはどれもあっさりしていたけれど、一番面白かったのは「せうえうかの秘密」かな。暗号に込められた想いを考えると途中で歌詞が変更されたのも納得できた。登場人物が尖ってないので、実際にこんな高校生はどこかにんいそうだと親近感が湧きつつ読了。2021/01/30