内容説明
満月よ、いましばらく待っておくれ――。月光射し込む死の床で、逢わねばならぬ人がいる、成さねばならぬ事がある。愛して、憎んで、ほとばしる、思い舞い散る幻舞台―作家生活33年、名手はついに和の美に手をそめた。筆冴え渡る傑作長編。死への道程を妖しく鋭く甘やかに描きだす、哀悼と鎮魂の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GoJEF
4
死を前に自分が辿った恋や自分の家族や近親者への想いに整理を付けているような印象。どこからが生者の話でどこからが死者の話か曖昧としていて両方を彷徨っている感覚が幻想的。 一言で云うと難解でした(^^;)2014/02/17
パーやん
3
雨のせいで金魚の声が濡れてほとびている。ん、金魚って何?私の中の「女」?読むに堪えん。一章読むのがやっとです。撤退っす。2014/05/29
つくし
2
序盤は耽美な幻想文学という印象だったのだけれど、読み進めるほど現実に近づいてくる感じ、これは一生を辿っているのかなと振り返りつつ。自分と同じくらいのステージは読みやすく親和性が高かったです。2024/02/20
スリカータ
2
幻想的な夢うつつな物語で、どれが虚構か真実かうつろいながら、残酷な場面は妙にリアリティがあり、私には苦手なタイプの話でした。二話目の途中で読むのをやめました。2018/04/01
kyoko
2
不思議な話でした。4つの話がありますが、一人の死を目前にした女性の今は亡き人たちへの思いが綴られていた。難解な部分もあったけれど、なかなか面白かった。2014/06/04
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