内容説明
ユニクロ側が出版社に対し2億2000万円の損害賠償を求め提訴した衝撃の書!(一審判決は原告の請求棄却)
大型旗艦店を続々開き、世界に覇を唱えるユニクロ。総崩れの日本企業の中で、唯一気を吐いているように見える。しかし、これまで創業者・柳井正氏率いる同社の経営を精査したメディアはなく、その実体は謎に包まれていた。なぜ、執行役員が次々と辞めていくのか? なぜ、業績を回復させたにもかかわらず玉塚元一社長は追い出されたのか。なぜ、中国の協力工場について秘密にするのか? 誕生の地山口県宇部から、ユニクロ躍進の秘密を握る中国へ、そしてライバルZARAの心臓部スペインへ。グローバルな取材によって著者があぶり出した、「柳井正」と「ユニクロ」の真の姿。
目次
独自調査によってメスをいれる
鉄の統率
服を作るところから売るところまで
社長更迭劇の舞台裏
父親の桎梏
ユニクロで働くということ(国内篇 中国篇)
ZARAという別解
柳井正に聞く
柳井を辞めさせられるのは柳井だけだ
東京地裁は“真実”と
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
132
ユニクロの内部事情がよく書かれた一冊。その本で訴訟が巻き起こっているほどの本なのでどんなのか興味があって読んだが、ユニクロの功罪を的確に指摘している印象をうけた。逆にこれまでメディアがいいところのみを指摘してたのが異常だったような気もする。社員も降格とかを気にせずに自分のペースでやれば長く付き合えるような感じだが中々難しいのだろうな。2013/12/28
yoshida
131
ユニクロは個人商店だ。柳井正社長の権限が絶対すぎて、幹部も追われる。柳井商店と言ったところか。もともと無理な予算を店舗に要求し長時間サービス残業を強いる。製造を委託している海外の工場も同様だ。すなわち過酷な労働条件による搾取のうえにユニクロは成り立っている。柳井社長が得る巨額の報酬を知れば、産業革命当時の搾取型の企業と大差なく思う。ユニクロの商品は没個性でまあまあ安い。だが、ユニクロの商品と同程度の商品は他でも買える。社員の精神疾患の多さも柳井社長の罪だろう。私は今後ユニクロの商品は買わない。渾身のルポ。2020/08/30
シブ吉
72
不況の中でも売上が伸びているのはスゴイコト。しかし、その利益の元になるものは何か?本書を読んだあと、そこで働く人たちの事を思いながら店を覗く。作業中の店員を見ては「売り場の人たちは大変なんだろうな」と思い、商品のタグを見ては「今はこの国を主体に生産しているんだ」と思い、セール品を見ては「大量に仕入れしたのだろうな」と思う次第。不況の中でも売上・利益を伸ばすという事は、やはり生半可な事ではありませんが、本書の中に比較材料として登場した外国企業の、その対象的な姿に目を見張るとともに、強く惹かれてしまいました。2013/12/16
rico
39
単行本発行は2011年。日本のアパレル業界の中で、ユニクロのビジネスモデルがいかに革命的だったかを鮮やかに描く一方、今問題となっている店舗や途上国の製造工場の労働環境の厳しさも、きっちり押さえている。ZARAとの比較も面白い。裁判になったということだが評価すべきは評価してるし、むしろすぐれたルポと言ってもいいのでは。何が柳井氏の逆鱗に触れたのか。社長交代の顛末やインタビュなどを読むと、彼は自分以外信じていないように見える。柳井氏は現在も会長としてトップにいる。息子二人は取締役に。さて「帝国」はどうなるか。2018/12/14
masa
39
圧倒的なコスパとシンプルな商品コンセプトで国内では敵なしのユニクロ。勝ち組企業の代名詞と思われがちですが、本書を読んで某居酒屋チェーンW民と同じ匂いを感じました。創業者のポテンシャルが余りにも高いが故に後継者が育たないジレンマと疲弊する社員達。ユニクロが目標とするZARAが企画から店舗陳列まで最短2週間という事実にも驚愕しました。身近にある商品の企業ルポとしては傑出した内容で一気読み必至!文庫版は発刊5ヶ月後にユニクロが名誉毀損で提訴した一審判決の結果がわかる新章の特典付きです。160622016/05/15
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