内容説明
中央主権から地方分権というスローガンのもと、戦後何度も議論されてきた道州制。現在でも多くの政党がマニュフェストに道州制を謳っているにもかかわらず、道州制はなかなか進展しない。本書は地方自治に関してのエキスパートが、道州制の歴史的経緯から始まり、海外の状況も踏まえて道州制が抱える問題点を具体的、網羅的に解説する道州制バイブル。これ1冊で道州制の全てがわかる本。
目次
第1章 これまでの道州制論議(道州制論議はいつから始まったのか 道と州の起源 ほか)
第2章 道州制になるとどう変わるのか(道州制の導入が唱えられる背景 都道府県はなくなるのか ほか)
第3章 海外ではどうなっているのか(日本のような単一国家と連邦制国家では大違い 州もいろいろ ほか)
第4章 道州制以外の選択肢はないのか(都道府県の誕生 都道府県体制の確立 ほか)
第5章 今後の展望(道州制は本当に実現するのか 二〇四〇年の地域社会は ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなほりふくろう
16
タイトル通りで解りやすく、思ったよりフラットだと思う。アウトラインを知るにはいいかも。読み終えて、個人的には見苦しい数字をどんがらしてごまかすだけじゃないのか、「地方分権」と、権利を謳うならその分の義務・責任を負うべきなのに、現状の中央に対する依存体質に対して言及がない事がものすごく不満だった。構造改革とそれに伴うリストラクションが果たして現在の体質で為し得られるのか、「もっと金よこせ、うまく配分してやるから」だけじゃなく「しくじったら手前でケツ持つから」位の姿勢を見せてくれないと。2014/03/31
トゥクトゥク
11
大阪都構想の住民投票ですら、あんなにもめたのに、道州制はなかなか実現するのは難しいと思います。国民は政策もさることながら、都道府県への愛着とか自身の感覚で国民投票に挑むと思うから。そこを踏まえて、どうプレゼンするかですよね。2015/05/25
takao
3
ふむ2024/03/25
もりおか
0
読む前は現在の地方みんなが東京や大阪を向いているような状況を打破できて、それぞれの州が国からほぼ独立して都市にすがるようなやり方から脱却できるんではないかと道州制には賛成だったものの、話はそう簡単ではないようだ。アメリカの様なものを日本でやるのは不可能に近いようだし、単一国家としてそこそこ上手くいっている国としては地方の構造を丸ごと変えるやり方は裏目に出た時大変なことになる。賛否を断定するのは難しい。2016/12/23
シータ
0
数年間寝かせていた本。この間に道州制という単語自体全く聞かなくなった。問題は何も変わっていないはずなのだけど。2018/09/09