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内容説明
軍事戦略や政策決定のミス、原発や航空機事故を招く重大な過失から、私たちが日常的におかす判断ミスまで、愚かな誤りは人間につきもの。人間は理性的な動物どころか、愚かな判断、愚かな行動を性懲りもなく繰り返す動物であるらしい。なぜ人はかくも多くの誤りをおかすのか。著者は多数の心理学の実験と実例を挙げて、私たちが陥りがちな事実誤認や判断ミスを分析し、その要因とリスク回避のためのアドバイスも散りばめる。
著者について
サセックス大学の心理学教授(1928-1998、故人)。自身の躁鬱病について赤裸々につづった『ブレイクダウン』はイギリスでベストセラーとなった。本書は彼の代表作で、1992年刊行。
目次
誤った印象
服従
同調
内集団と外集団
組織の不合理性
間違った首尾一貫性
効果のない「アメとムチ」
衝動と情動
証拠の無視
証拠の歪曲〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
90
人は皆、自分は理性的に判断していると思っている。他人の行動を愚かだと評し、自分はああならないと思っている。しかし、人は判断ミスをし、不合理な行動をとってしまう。◆誤判断をもたらす要因 ・手近な情報による誤謬:最初に頭に浮かんだことで判断する。 ・ハロー効果とデビル効果:目立った特長があると、それに判断が引きずられる。 ・サンクコストの誤謬:金銭や時間を割いて行ったことは続けてしまう。 ・コントロールの誤謬:自分は状況を制御する力があると過信 ・満足化:多岐の選択肢がある時、全てを評価せず、まずまずを選択2019/07/30
壱萬参仟縁
19
1992年初出。 人生の目標を設定し、優先順位を決める人は少数派で、 ほとんどの人は場当たり的に行動する。 不合理な行動をとりがちなことは否めない(020頁)。 初頭効果(関連情報が提供されたとき、最初の情報で先入観ができ、 その後の情報にバイアスがかかること)による判断ミスは、 手近な情報による判断ミスの一形態(040頁)。 判断ミスは致命的なだけに、どうすれば防げるのかと思う。 論文査読システム上でも、編集者も査読者も、論文の中身よりも、 執筆者の所属先に注意を払ったという(044頁)。 2014/03/23
目黒乱
14
一家に一冊。道徳の授業なんかやめてこれをやるべし。イギリスの心理学者が人間が陥りがちな様々な罠を解説した本。人間は権威に弱く、いったん思い込むと証拠を無視したり歪曲する。ありもしない因果関係を打ちたて、自分の判断を過信する。こうまで言われると、人間が救われるには神の恩寵にすがるしかないのではとキリスト教徒のような気分になるが、確率や統計、心理学を学ぶことで愚かなミスを防ぐことはできるはずだと、新たな啓蒙主義を標榜したくなる。読後、絶望と希望が入り交じる不思議な気持ちになる。2014/05/07
ATS
10
★★☆既知なことが多かったため斜め読み。しかし、やや冗長さはあるものの翻訳もよいのでバイアス(人間が陥る不合理)について一通りざっと知るにはいいかなと思う。2018/06/17
東隆斎洒落
8
15.1.4◆人間の陥る、判断ミス(認知バイアス)について書かれた著作(1993年)の、一昨年末の訳書。◆ハロー効果などの一般論から始まり、政治判断・軍事戦略のミス・大事故後の対応の失敗から、日常の判断ミスに至るまで、膨大な心理学データや事例が並ぶ。◆人間の脳とは、これほど当てにならないのか!と思うほど、自分の受けた印象や、考えた評価・仮説から離れられない思い込みが並ぶが、不断の意識さえあれば随分と変えられるのでは・・・と思いながら読了。2015/01/04
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