内容説明
植物は芸術家だ……
82歳の著者は、半世紀にわたって身近な草木の輝く瞬間を撮影してきた。カテンソウの花粉の飛散、排水するワレモコウの葉、キノコの胞子の舞……埴氏のレンズを通してみる植物は驚くほど躍動的で生命力にあふれる。ドラマチックな植物写真と、自らの日々の思いを綴った文章とが織り成す、感動的な写真エッセイ。
※タブレットなどの大きめの画面に最適化されたカラーコンテンツです。小型の画面やモノクロ端末などでは読みづらい場合があります。
目次
第1章 春
第2章 夏
第3章 秋
第4章 冬
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
176
何もない所で何を撮っているのだろう。足元には小さな動植物が無数に棲んでいる。見ようとしなければ見えない世界。小さければ小さいほど、見つけた時の感動は大きくなる。撮影するとなぜか心の蕾が綻ぶ。野山を歩き回る。刻々と変わる自然。陽光を浴びて一斉に躍動し、葉を通したやさしい色合いが降り注ぐ。私たちが目覚める頃、野山にはキノコの胞子が舞っているのだろう。雨に濡れたら今日はおやすみ。でもまた明日は花ひらく。花は萎れて散ってからも大切な仕事がある。一瞬をカメラに収める埴沙萠さんは、まだ見ぬ自然美の魅力を教えてくれる。2022/06/12
東谷くまみ
44
足元の小さな生命に寄り添う人々に共通する、腹這いになった姿🥰と優しく穏やかな一級品の笑顔。甲斐信枝さん、鈴木純さん、そして本書の埴沙萠さんも。子供みたいに無邪気な笑顔で本当に素敵✨️空に向かって手を伸ばすように咲き誇るタンポポ、一瞬の風に舞い上がり大空に旅立つススキの実、朝露を抱き締めるクロマツの幼い芽。埴さんの写真に宿る命の輝き、それを見つめる温かな眼差しと静かな情熱。足元を見ればそこにあるのは煌めく小さな生命が織り成す大きなドラマだ。あぁ私たちの生きてる世界はこんなに素敵なことで溢れてるんだなぁ🥰2024/08/19
caramel
37
ただ綺麗という言葉では言い表せない、魂を揺さぶられるような写真に読み始めからドキドキした。植物好きにはたまらない。普段見ているようで見えていない世界。土の上の小さな世界では、芽生え、花を広げ、葉が草露をつくり、種をつけてとばす等、そこには命がちゃんと生きていて、その動く様子、輝きの瞬間が埴沙萠さんによって切り取られる。キノコの胞子の舞い、ツクシの胞子のダンス、ツリフネソウの実が弾ける様子等、素敵な瞬間がいっぱい。埴さんが自然を愛し、妻を愛するその暖かな眼差しが写真や言葉から伝わる。読んで幸福感に包まれた。2014/04/11
チャーリブ
32
2013年にNHKで放映された同名の特集番組を書籍化したもの。最近たまたまその再放送を観たので読んでみた。ほぼ放送と同じ内容だが、オリジナル部分もある。たとえば、ケヤキの種子が枯葉に付いたままで遠くまで飛んでいく話など興味深かった。しかし、NHKのハイ・スピード・カメラによる精緻な映像はやはり放送を見てもらうのが一番。好きな植物研究に一生を捧げた著者の姿も素晴らしい。著者は2016年にお亡くなりになっているが、もっと早く知っていればよかった。○2021/12/31
kinkin
22
82歳の植物生態写真家が見つめる生命とサブタイトル。四季を通した 植物の生命が伝わってくる。テレビでも紹介されたようなので観てみたい。2014/01/16
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