内容説明
長らく確証が掴めなかった「金大中事件の政治決着」と「柏崎刈羽原発用地売買」の疑惑につき、著者は越山会の会長も務めた最側近から重大な証言を得た。またもう一人の証言者からは、田中ファミリー企業の中心となる越後交通を築くため、周辺の会社買収に狂奔する父・角次と母・フサの赤裸々な姿を。躊躇なく巨額の政治資金を受けとる首相をみて、証言者は戦慄を覚えたという。
目次
序章 邂逅―かくして「迷宮の扉」は開かれた
第1章 角円秘録―角次とフメが演じた「金権」の原風景
第2章 柏崎刈羽原発―総裁選に消えた巨額の「闇ガネ」
第3章 東電と角栄王国―角栄と「ミニ角栄」の虚々実々
第4章 金大中拉致事件―首相と外相に贈られた「お土産」
第5章 疑惑の政治決着―「カネ」で外交を蹂躙した角栄
終章 暗転―そして角栄の「昭和」は終わった
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
挙党協
1
最近の手放しの角栄礼賛に冷水をかけるようなルポルタージュ。読まれるべき。2017/06/20
SU
1
金大中事件が大筋だが分かったのが良かったです。2014/05/10
Yunemo
1
昨年(平成25年)が、「田中角栄没後20年」なんですね。もう過去の人とはいえ、いまだにいろいろなところに影響を残しているのも事実。今更ながら、とは言え、歴史の事実の検証は必要。まさか日韓関係がこうして出来上がっていたとは。驚きです。「カネ」で得た権力の座は、「カネ」でその座を失う。至極真っ当。過去についてはいろいろ言えるけど、その局面では判断できないことが多すぎる。寂しいのは、情も思いやりも、その裏側に「カネ」の存在があったこと。とやかく言えませんが、やはりそこまでの人、としか言い表せません。2014/02/02
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