中公文庫<br> ゆずゆずり - 仮の家の四人

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中公文庫
ゆずゆずり - 仮の家の四人

  • 著者名:東直子【著】
  • 価格 ¥733(本体¥667)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122058590

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内容説明

わけあって「仮住まい」中のシワスが同居人とともに送る日々。階段、暦、爪、マンホールの蓋、旅先で出会った柴犬婦人、雨もり、英語教材の訳文、そして引っ越し。日常に潜むささやかなものを掬い上げ、別世界へ軽やかに跳躍する。選び抜いた言葉で組み立てる随想小説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

71
あやふやな仮住まいという立場の同居人たちのどこかフワッとした感覚を感じさせてくれる本。『メトロポリス』:「多様な建築物と縁が配置された、めくるめくメトロポリスが、その紙の中に鮮やかに浮かび上がってくる。」という情景や『柴犬夫人』:柴犬夫人に教えられた浮島の森を神社近くの洋菓子店で配っている地図を目当てに探すが探せなかったり…。とファンタジーだ2017/01/08

さおり

69
「とりつくしま」が良すぎたので、ハードル上がりすぎてて、初めはなんかたよんないなーって感じでしたが。だんだんつぼってくるんだよね、やさしい文章が。で、この後は「とりつくしま」再読することに決めました。2015/05/22

kana

41
仮の住まいでルームシェアをする日々をエッセイのように綴った本作。お風呂に浸かりながら1篇ずつ半ば夢見心地で読み進む幸せ。丁寧にハンドドリップされた珈琲のように、言葉が適切に日々の感情を掬い上げて味わい深いコクを生み出しています。研ぎ澄まされた言葉の使い手は情景描写も巧い。ぱっと開いた頁にもこんなフレーズ。《町中にみっしりと屋根。青いの、赤いの、灰色の、黒の。そして、その向こうに海がかすんでいる。高台の清らかな空気の中で枝をのばしている神社の緑が、視界の中で海に触れる》こんな風に日本語を紡げる人になりたい。2016/09/11

TANGO

38
ほんとのようなうその話、というか、実際にあったことをもとにして、著者の頭のなかで日本語訳して出来たお話、らしい。どこかにありそうで、どこか懐かしいようで、どこにでもありそうな、でも、見たことのない、地に足のつかない、このふわふわとした「随想小説」は、私の好きなジャンルかもしれない。2016/12/26

とりあえず…

36
いつも思うことだけど、東さんの選ぶ言葉は棘がなく優しい。家族を同居人と捉え、仮暮らしから引越しにいたる。という何でもないっちゃ何でもない話なのに、あちらこちらに小さな気づきがあり、それを表現する目線がさり気なくてふんわりしている。2015/01/23

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