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内容説明
暴言を吐く、支配したがる、けなして自信を失わせる、優しいようで水面下で工作している、一見目立たない人を含めて、あなたの周りにはとんでもない人が隠れているかもしれない。本書では、精神科医として「ターゲット」にされて、痛い目に遭った患者たちから聞いた、人を陥れる「攻撃欲の強い人」を事例で紹介。ターゲットの心をどんなふうに壊していくのか、その手法を取り上げて分析する。「攻撃欲の強い人」とはどんな人か。多くの場合、攻撃される側は、ターゲットが抵抗できないが、それは一体なぜなのか。何のためにそんなことをするのか。結果どんな影響を及ぼすのか。はたして、攻撃欲の強い人と、どう向き合い対処すべきか。本書で明らかにする。自分のために、人生を台無しにされないために――職場や家族に潜む「害になる人」の精神構造を知る!
目次
第1章 「攻撃欲の強い人」とは<br/>第2章 どんなふうに壊していくのか<br/>第3章 なぜ抵抗できなくなるのか<br/>第4章 どうしてこんなことをするのか<br/>第5章 どんな人が影響を受けるのか<br/>第6章 処方箋―かわし方、逃げ方、自分の守り方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テンちゃん
211
毎日を笑顔で過ごしていたい。気持ちのよい職場環境で楽しんで仕事がしたい。上司、同僚の中で必ずといっていい程、支配欲が強く、自分を強くみせようと押し付けがましく、上から目線で攻撃してくる人がいる。嫌で避けていても後をつけて毎日のように、攻撃してくる。精神的に参ってしまう。パワハラいじめ。まるでお前はダメな人間だと聞こえる。追い詰められ、仕事を辞める人もいる。中学校の先生でいじめの現場を絵本化した、おおきなあなという本が話題になっている。子どもたち同士も同じようにパワハラいじめを受け苦しんでいるのだ。2015/07/10
読特
193
何をどう指摘しても、理解できないふりをする。問題の原因を相手の瑕疵に帰して、罪悪感をかきたてる。ハラスメンへの意識は浸透したが、露骨ではない巧妙な手口でかわしてくる。攻撃欲の強い人は身近にいる。犠牲になるのは弱くておとなしい人。自分のせいと思いがちな人。まずは行動を観察して、意図は見抜いているぞと感じさせる。わかりあおうとするのはあきらめる。避けられる限り関わらず、会話も控える。逃げるは恥ではないし、役に立つ。…攻撃する側にも、される側にもならないために、冷静に行動を省みて、改めるべきことを探してみる。2024/11/02
toto99
154
予想外。自分にとっては、かなり重い内容。軽い気持ちで読み始めたのに、読後にこんなに気持ちが重くなるとは思わなかった。 “壊されてしまった”経験があり、いろいろなことを思い出し、改めて腹が立ってきました。“理解してくれるかもしれないなんて甘い幻想”がダメなのですね。 “逃げるなんて臆病者のすることだ”と、罪悪感を与える。罪悪感をかき立てる達人、それは自分の親だと気が付きました。 自分に染みついたキャラクターにも問題があることに気が付きました。最近は“避ける”“話さない”路線でいます。2016/01/26
みんと
151
知らない間に他者に支配され、自信をなくし何もできなくなってしまうなんて事が、全くの他人であれば気付いて距離を置くこともできるのだろうが、それが難しい場合もある。 愛情や友情で結ばれているはずという幻想の上に成り立っている関係では真の意図が一層見えにくくなる。 家族だったらきつい言葉も自分のために言ってくれていると錯覚してしまいそうだ。 まさか体調の不良や無気力が親や配偶者の支配によるものだなんてなかなか気付かないのだろうな。2015/09/16
mukimi
135
あまり思い出したくもないけれどこういう人に困らされた経験を振り返るために。攻撃欲の強い人はこの本は読まないので当然ながらこの本は攻撃されやすい人へ気付きを与えるための本と言ってよい。ターゲットになりやすいのは、幻想的な万能感にしがみつき暗示にかかりやすい、誰からも気に入られたい夢みる夢子ちゃん。怒らない「寛大」さとは、虚栄心、怠惰、恐怖の産物に他ならない、という言葉にグッサリ刺される。痛い所を突かれて悲しくなるけれども、人間観察の訓練を積むと同時に、幻想を捨てて現実を受け入れる覚悟を持たねばならない。2024/05/29