ラプソディ・イン・ラブ(PHP文芸文庫)

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ラプソディ・イン・ラブ(PHP文芸文庫)

  • 著者名:小路幸也
  • 価格 ¥630(本体¥573)
  • PHP研究所(2014/09発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569760964

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内容説明

おそらく、これが父の最後の映画。きっと家族で過ごす、最後の時間。俳優たちの台詞は演技か、真実か。――日本映画界を支えてきた名優・笠松市朗は、ろくでなしだった。そのせいで、家族は崩壊した。その笠松の最後の撮影がはじまった。共演者は別れた妻と息子、後妻の息子と彼の恋人、みな、かつて笠松が愛した家族だった。ひとつ屋根の下、それぞれが役者としての矜持を胸に秘め、父でもある笠松とカメラの前に立つ。彼らは「家族を演じる」ことで、再び家族に戻れるのか。虚と実の交錯する物語の幕が開く。連続TVドラマ「東京バンドワゴン―下町大家族物語」の原作者が描く、もうひとつの家族小説。解説:西山繭子。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たるき( ´ ▽ ` )ノ

66
じんわりと優しさが感じられるような内容だった。演技をしているのか、それとも素なのか、感情が複雑に絡んでいて引き込まれた。小路さんの作品のあったかさには、いつも癒される♪2014/05/28

たるき( ´ ▽ ` )ノ

47
再読。何がリアルで何が演技なのか、こんがらがってしまいそうだった。このシャシンのおかげで、歪な家族が共に過ごすことができて良かったと思う。何が爆弾なのかが気になりすぎて、そわそわした気持ちで読んでしまった(^^;)2018/01/25

yu

44
本当の家族でありながら、家族を演じる5人。 ありふれた日常での出来事が、たんたんとカメラにおさめられていく。役者であるということは、素を表すことが難しいものだと感じた。どこからが演技でどこからが素なのか。役者同志であり、家族でもある彼らの駆け引きが面白かった。 小路さんの描く「家族」は、いつもどこかイビツではあるけれど、そこには暖かさが溢れていてうらやましく思ってしまう。 父親である笠松さんも、きっと満足して旅立ったのではないだろうか。2013/12/08

佐島楓

29
老名優とその「家族」たちは、一本の映画を撮るために集まる。共同生活の中で明かされる秘密とは・・・。俳優とは業の深い職業だなと思う。演技と日常が溶け合う、それはどこまでが芝居なのか・・・。家族のかたちについても考えさせられる。言外にあるさまざまな感情を抱えつつ、ともに生きる家族。血がつながらなくても、一緒に暮らせなくとも、家族は家族でいられるのか。さらっと書かれているように見えて、奥が深い。ちょっと、怖いくらいに。2014/02/10

ツバメマン★こち亀読破中

26
ベテランの俳優・笠松市朗の最後の映画撮影。出演者は元妻と息子、前妻との息子と彼の婚約者。バラバラになっていた彼らは全員役者で、かつて住んでいた旧い家で「家族」を演じる。各自が心の奥底に抱える「爆弾」を投下しながら虚実入り混じった物語はラストシーンを迎える…。設定の奇抜さもありますが、この物語はどのように終わるのだろう?と読み進めてしまいます!おススメ!2020/12/16

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