内容説明
ジブリ作品の背景や狙い、歴史観まで、徹底的に語り尽くす!
「愛とか正義とか友情とか……本気でしゃべってくれないかなあって、みんな待ってるんだと思いますね」(本文より)。2013年9月に突然、長編アニメーション映画からの引退を発表した宮崎駿監督。その宮崎監督が『風の谷のナウシカ』から『千と千尋の神隠し』までの作品について、自らの言葉で歴史観や人生観にまで踏み込みながら真正面から語った一冊。完全保存版!
目次
風が吹き始めた場所―一九九〇年十一月
豚が人間に戻るまで―一九九二年七月『紅の豚』インタビュー
タタラ場で生きることを決意したとき―一九九七年七月『もののけ姫』インタビュー
ナウシカと千尋をつなぐもの―二〇〇一年七月『千と千尋の神隠し』インタビュー
風の谷から油屋まで―二〇〇一年十一月
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーさん☆転スラ·薬屋·本好き·魔導具師ダリヤ続々アニメ最高です!!(≧▽≦)
61
再読。何度読んでも面白いジブリだけでない裏話( ̄~ ̄;)(≧▽≦)2018/12/20
へくとぱすかる
54
カバーの「トトロ」の風景には惹かれる。最も意外だと思ったのは「紅の豚」への言及が非常に多いこと。「ナウシカ」や「トトロ」、「千尋」について議論されるなら何となくわかるが、あの作品は、実は宮崎監督にとっては、大きな節目であったようだ。アニメ制作が大変な世界であることは言うまでもないが、制作側の事情には実に多様なものがからんでいて、どのエピソードもおそろしく興味深い。2015/09/19
リップ
29
文庫本で薄いし対談だから早く読めるかなって思ったのは間違いでした…。宮崎さんの思想を自分なりに理解しながら読んで行くのは長くかかった〜。私の勉強不足で宮崎さんの子供時代や青年時代の環境をあまり知らず、どういった状況でその映画が生まれたのかなど完全に理解できなかった部分はあるものの、対談口調はやはり読みやすく、おもしろかったです。続編も読みたいと思います。2014/08/31
佐島楓
26
手塚治虫について語っていたり、エヴァに触れていたりといったところを興味深く読んだ。映像で観るインタビューよりも肉声に近い感じでお話をうかがえたようだった。こうして一連の作品の流れを見ていくと、それぞれの製作において宮崎さんにとっての必然があったのだなと感慨深かった。2014/01/24
bb
24
宮崎駿の諸々は失われてゆく良心という感じがする。受け継がれてほしいけど。読んでいて、作品の順番にすべて必然性があったのだとよくわかった。それと、ぽんぽこ辺りまで同時進行の漫画版ナウシカ(〜94年)がよっぽど大変だったのね。時代とかに関して感覚的に大掴みにした言い方が多くて、その感覚を全てスッと受け入れられれば、分かりやすいのだろうな。「東京はどん詰まりですからね」「ウンウンわかる」みたいに進まれると、「ほう…(え、そうなん?)」と狼狽を隠しながら読むことになる。そういうものかしら…時間をおいてまた読もう。2019/02/23