講談社文庫<br> 飛水

個数:1
紙書籍版価格
¥616
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文庫
飛水

  • 著者名:高樹のぶ子【著】
  • 価格 ¥616(本体¥560)
  • 講談社(2014/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062776783

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

夫のいる身ながら、わたしは知り合いの葬儀で出逢った妻子ある男からの強引とも言える告白に心惹かれる。その不器用なほどの真っ直ぐな人柄に、ますます思いは募っていくが……。一緒に暮らす約束までした二人の、長い時を経ての逢瀬には、ずっと胸に秘められていた痛切な思いがあった。深く心に響く恋愛小説。(講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

464
「ずっと一緒だと言ったよな」「選んだ以上、ごちゃごちゃ考えない」そのくせ「好きだ」とすら言ってくれなかった男。こういう強さに女は引き摺られてしまうのだ。巷に溢れる「今ある生活は壊さない、上澄みだけを掬ったような」安っぽい不倫なんてクソ食らえ、と思わせる作品だった。読了後、すぐに再読させられてしまうこと必至。ああぁ。 2019/03/24

じいじ

103
舞台は飛騨古川。人気観光地・飛騨高山の奥隣の長閑で落ち着いた村である。人妻と妻子ある男は、むかし愛し合った者同士。物語は、そんな二人が老舗旅館で再会する。激しく雨が打ち付けるなかで、逢瀬の一夜を過ごすところから幕をあげます。過去の出来事が掘り起こされながら進行します。それが、まさに幻想の世界を見るようだ。高樹さんの恋愛小説は好きなのだが、もともとSFや幻想モノが苦手な私は、今ひとつ物語に入り込めなかった。高樹作品は7作目、マイベストの『透光の樹』を超える作品にまだ出会えない。2018/11/05

お静

16
バスの転落事故で恋人を失った。その後脳の中の一点に恋人を刻み込んで生きてきた。脳梗塞で亡くなりお葬式までの間に二人は再会しあのころ過ごした古川、高山、利賀村の土地をまわるロマン溢れる作品だった。2019/04/03

ひろっぴー

15
飛騨高山が舞台。時系列が分かりづらかったりしたが文章、単語、ひとつひとつが丁寧で優しくて熱情と言うか恋心と言うかいとおしさがこもっている。ノスタルジックで終盤はファンタジー。何十年もひとりの男に恋心を抱くなんて辰子が羨ましい。2019/02/02

てふてふこ

15
主人公・辰子の魅力が解らない。妻は凡人だと芳ちゃんは言うが、借金肩代わりの件や猫化した妻の姿は辰子より素敵だと思うのだが。それに「追うと逃げる」の常識を無視。単身赴任から実家へ帰り、子供と公園へ行ったら不倫相手がそこに居た・・・なんて普通引くんじゃないか?希望としては辰子と芳ちゃんが結婚して、その後のお話を読んでみたかったです。2015/01/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7368265
  • ご注意事項